ニット機大手の島精機製作所は24日、世界的なアパレル生産の冷え込みを受けて、2020年3月期連結業績の見通しを下方修正した。修正後の予想は売上高が335億円(修正前は400億円)、営業損益が48億円の赤字(同36億円の赤字)、経常損益が48億円の赤字(同35億円の赤字)、純損益が76億円の赤字(同24億円の赤字)。株安による投資有価証券の評価損と繰延税金資産の取り崩しなどの特別損失も影響した。赤字転落を公表した昨年10月21日に続き、2度めの下方修正になる。
和歌山県に本社を置き、無縫製ニット機「ホールガーメント」などで知られる島精機はセーター用の横編機の世界トップ企業の一つで、売上高の大半を海外向けが占める。2年連続の暖冬と世界的な衣料品市況の低迷に加え、さらに新型コロナウイルスによる世界経済の混乱も直撃した。売上高は過去最高だった18年3月期(718億円)と比べると半減以下になっている。