ファッション

「コーチ」の名品から着想を得た“コーチ オリジナルズ”が誕生

 ニューヨーク発、1941年に創立されたグローバルブランド「コーチ(COACH)」は、アーカイブへの全く新しいアプローチといえるコレクション“コーチ オリジナルズ(THE COACH ORIGINALS)”を発表した。同コレクションは、2019年9月に行われたニューヨーク・ファッション・ウイークの期間中に、ニューヨークのマディソンアベニュー旗艦店にポップアップストアを開設しローンチ。ブランドの79年にわたる伝統とレザーのクラフツマンシップをたたえ、“リストア(RESTORED)”“リミックス(REMIXED)”“リメイド(REMADE)”をテーマに、ビンテージと新作のバッグをそろえた。

 “コーチ オリジナルズ”は、「コーチ」のアーカイブから着想を得て、素直に自分らしさを表現することへのこだわりから生まれた。「コーチ」のレザーのクラフツマンシップの伝統とオーセンティックなアメリカンスタイルに対するスチュアート・ヴィヴァース(Stuart Vevers)「コーチ」エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターの包括的でモダンなアプローチを融合。“リストア”‟リミックス”“リメイド”をテーマに、数々のバッグコレクションをラインアップする。

スチュアート・ヴィヴァースが語る
“コーチ オリジナルズ”誕生秘話

WWD:“コーチ オリジナルズ”が生まれた経緯は?

スチュアート・ヴィヴァース「コーチ」エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター(以
下、ヴィヴァース)
:“コーチ オリジナルズ”は2020年春夏コレクションで発表したアーカイブにインスパイアされたバッグのスペシャルコレクションの一環として、昨年秋にデビューした。春夏コレクションはニューヨークのオプティミズムとエネルギーとをベースにした「コーチ」の進化したビジョンを紹介するものだった。私は新しい方法でブランドの伝統を構成する部分を探り、アーカイブを新しい世代のものにしたかったんだ。

WWD:なぜこのタイミングだった?

ヴィヴァース:このとき、私は「コーチ」での6周年を迎え、新しいことを発表するのにぴったりのタイミングだと感じていた。これまで私が探ったことのなかったレガシーに目を向け、私が今感じていることと結び付けたいと思った。春夏コレクションとその中の“コーチ オリジナルズ”はリアルで鮮やかで、エネルギッシュ。今っぽさと、ニューヨークという街の在り方につながっている。

WWD:“コーチ オリジナルズ”のコンセプトを改めて教えてほしい。

ヴィヴァース:79年の歴史を誇るレザーハウスである私たちの伝統にインスパイアされたコレクションだ。これは、“ リストア”されたビンテージアイテムとアーカイブにインスパイアされて新しいレザー、カラーリング、シルエットで今の時代により合うように“リメイド”された新作バッグで構成されている。また、ビンテージのバッグをベースに、新しいスタイルを誕生させた“リミックス”バッグもある。

WWD:「コーチ」のアーカイブをどのようにアップデートした?“リストア” “リミックス”“リメイド”がテーマの理由は?

ヴィヴァース:これまで「コーチ」のためにデザインした全てのコレクションにおいて、アーカイブとの接点はあったが、こうした形でバッグを企画し、忠実にリメイクしたのは今回が初めてで、私にとってはオリジナルのフィーリングとスタイルを忠実に再現することが重要だった。私がコーチでデザインするときにはいつでも、今日自分が作り出しているものは明日にはアーカイブになるということを常に意識している。私はこのコレクションで今のお客さまにとって新鮮に感じられる方法で、「コーチ」の伝統を祝いたかった。バッグをリストアし、リミックスし、リメイドするというアイデアはここから来ている。コーチのアーカイブと交流するさまざまな方法を提案したかったんだ。


 “リストア”がテーマのバッグは、職人の手によってクリーニング、コンディショニング、リストア(修復)作業が施された真のビンテージ品となる。“リミックス”はビンテージバッグを組み合わせた新作で、それぞれ世界に一つしかない限定品だ。3つの“ディンキー”バッグを組み合わせた“トリプル ディンキー”やポーチやスリムなサッチェルバッグを合体させた“サッチェル ポーチ”など、新しいアプローチで完成したユニークなアイテムをそろえる。“リメイド”は、アーカイブのシルエットにインスパイアされながらも、ヴィヴァース=エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターの遊び心溢れる感性でリニューアルされた新作。ポップなカラーや現代的に昇華されたシルエットで、上品なビンテージテイストに仕上げた。さらに、「コーチ」初のクリエイティブ・ディレクターを務めたボニー・カシン(Bonnie Cashin)による象徴的なデザインにインスパイアされたバッグも並ぶ。

問い合わせ先
コーチ・カスタマーサービス・ジャパン
0120-556-750