※この記事は2019年9月27日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
「みんなで一緒にゴハン」服って、ないかな?
私は一足先に帰国しましたが、ミラノ・コレクションを一緒に取材した記者は、まだあの街にいます。きっと今頃、美味しいものを食べていることでしょう(笑。いや、校了に苦しんでいるかもしれませんが)。贅沢をしているのではありません。僕が彼女に、「ミラノの『食』の最前線を取材して!」とお願いしたからです。
時流でもあるのでしょう。現地の方々に話を聞くと、食をテーマにした万博以降、ミラノでは若者も美味しいゴハンに夢中だそうです。「イマドキだなぁ」と思ったのは、最近の若い子は、夜でも比較的早い時間に集まって、お酒は程々に、おしゃべりを楽しみながらゴハンを食べているそう。夜遅くからのクラブの代わりに、早いうちからみんなでゴハン。そんな潮流が顕在化しており、正直、ファッション業界には逆風なのだそう。いずこも若い世代の価値観は似ていますね。
というワケで最近は「プラダ(PRADA)」から「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」まで飲食業界に進出しているし、たしかに街を見るとロゴバックルのベルトとか、セクシーなボディコンミニドレス、半ケツどころか全ケツ(!)なクラッシュデニムなど、クラブキッズっぽいスタイルは減ったように思います。
「健全な時間にみんなでゴハン」なムーブメント、世界的に広がるなら、なんかビジネスできないでしょうか?フォーマルとイヴニングの中間なのか、カジュアルとイヴニングの中間なのか?普段着に1つ加えるだけで華やかになるアクセサリーなのか?なにかないかな?と思うのです。シャレてるけど、気軽に身につけられて、ミートソースとかこぼしちゃっても安心、なのがいいですかね(笑)。
一時期流行りかけた「ワンマイルウエア」とか「おうちファッション」と同じ考え方です。なんなら、レストランで売ってみるとか?ミラノ・コレクション速報号の校正をしながら、そんな空想ばっかりしているので、なかなか先に進みません(苦笑)。
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