※この記事は2019年10月16日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
ヤバいぞ、東コレゲストの私たち
楽天 ファッション ウィーク東京(以下、RFWT)が開幕しました。「WWDジャパン」という媒体に属しながら、イロイロありまして、最近拝見しているショーはシーズンあたり五指に至らず。「コレじゃいかん!!」ということで、祝日の14日はトップバッターの「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」からフル参戦させていただきました。また“半官半民的”な(笑)僕のインスタグラムには、フォロワーの皆さまから「東コレは、どうすれば盛り上がりますか?」という素朴な疑問。問題は山積みですが、自分に今できることは、“お祭り感”を盛り上げること。個性強めのスタイルで渋谷駅に降り立ち、ショーの前はなるべくスマホを見ず(いや、つい見てしまいますが)、お隣さんや半年ぶりの皆さんとのおしゃべりを心掛けています。
と、何気ない振る舞いにも気を配って東コレを回ってみると、ハッキリ言って「ダメ」ですね、私たち。もちろん、そうなってしまった原因はあまたあるワケですが、“お祭り感”を生み出せていません。むしろ、打ち消そうとしています。
ショーの前は、皆さん無言でスマホの画面に見入っているし、フィナーレさえ動画撮影に夢中で拍手はまばら。モデルウォーキングの間さえ拍手はまったく起こらず、デザイナーが現れてようやくパチパチです。数年前から「MSGM」のマッシモ・ジョルジェッティ(Massimo Giorgetti)、「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」のマイケル・コースが、「スマホに夢中なせいで、皆が拍手をくれなくて寂しい」とか「数メートル先にはリアルがあるのに、なぜ、小さな画面を見つめるの?」なんて話していますが、彼らの言葉が胸に突き刺さります。
「ヨシキモノ」ではランウエイの向こう側にいるシトウレイちゃん&スタイリストのDie-coさん、「ディスカバード(DISCOVERED)」ではビームス、「ティート トウキョウ(TIIT TOKYO)」ではジャーナリストの清水早苗さんと朝日新聞、ロシアンブランド「タチアナ・パルフェノワ(TATYANA PARFIONOVA)」では読売新聞、ゲリラショーの「アクオド バイ チャヌ(ACUOD BY CHANU)」では阪急メンズのバイヤーと初対面だった経産省のお役人さんとキャッキャしましたが、もちろん楽しかったし、いろんな発見やビジネス上の進展もありました。「ギャザリングって大事だな」と痛感した次第です。
さぁ、RFWTは今日で3日目。まだ、間に合います。皆さんスマホはちょっとバッグに忍ばせ、思い切って隣の方と名刺交換して、おしゃべりしながらショーを待ってみませんか?とっても小さな一歩ですが、何かアクションを起こさなければ、いつまでも何も変わらないのです。
あ、ちなみにスケジュールに余裕があった14日は、合間にキャットストリートで洋服を買ってしまいました。良きショーを見て、ファッション熱が高まったところで、まんまとご購入(笑)。このシステム、案外良いかもしれません。だって1時間刻みで右へ左へのスケジュールだと、生真面目な私たちはどうしても眉間にシワを寄せてしまいがちですからね。
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