米ディーン&デルーカ(DEAN&DELUCA以下、DD US)が米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し経営破綻したとの報道を受け、日本でディーン&デルーカを運営するウェルカム(東京、横川正紀代表)はコメントを発表した。「当社は2006年3月にDD USから日本における商標権のライセンスを取得しており、国内のディーン&デルーカの営業権を事実上100%取得している。そのため、当社が有する営業権は何ら影響を受けずに日本国内における事業運営を持続できるよう、法的側面からも万全な保全が完了している」とした。
報道によると、競争激化で業績が悪化していたことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大による消費の冷え込みも追い打ちとなったようだ。昨年には米国の多くの店舗を閉店するなど、近年は苦戦を強いられていた。負債総額は約5億ドル(約540億円)。
ディーン&デルーカは1977年にジョエル・ディーン(Joel Dean)とジョルジオ・デルーカ(Giorgio DeLuca)によって、米・ニューヨークで誕生した高級食料品店だ。日本では2003年に東京・丸ノ内に初上陸して以降、現在では国内にマーケットストア16店舗、カフェ34店舗を展開している。今後も「毎日の暮らしに寄り添うマーケットストアやカフェの運営を通して、『食するよろこび』の場を広げていく」という。