「ドクターシーラボ(DR.CI:LABO)」のシーズホールディングスが運営するクリニカルサロン「シーズ・ラボ」はコロナウイルス感染拡大防止による自粛要請を受け、2020年4月1日入社のエスティシャンの入社式を中止し、研修をオンラインで開始した。創業25年において初の取り組みになる。
今年は6人のエスティシャンが入社。通常は皮膚学や美容機器取り扱い方法などの座学を対面で行い、実技ではモデルの肌に触れ、顔の凹凸の感覚を指先で確かめながら実践を繰り返す研修を行っている。在宅勤務となった今年はスカイプで理論研修、身だしなみ講習、フェイシャル実技を行うことにした。フェイシャル実技は顔と頭をかたどったウイッグと化粧品を自宅に送り、本社教育部のトレーナーが画面越しで実技講習をする。なお8日間のオンライン研修後、エスティシャンはいったん店頭に配属される予定だ。
オンラインでのフェイシャル実技研修について高村麻奈美シーズ・ラボ広報PRは「(ウイッグと人肌の感覚の)差はオンラインでは埋められないので、まずは手順だけの習得を目指している。肌の感覚を覚えることはできないが、お声がけの仕方や気遣いをオンラインでロープレしながら習得してもらおうと思っている。人と人との触れ合いの仕事だが、オンラインを通じて学んでもらえるよう新しい取り組みに挑戦中だ」とコメント。
また、状況が日々変化する中で来店者数も減少傾向だ。「特にご年配の方のキャンセルは目立つ。今は来てくださったお客さまが安心していただけるように衛生面の管理を徹底している。また、4月6日をめどにオンラインカウンセリングの開設を検討している。これは新規のお客さまではなく会員をメインターゲットとする。自宅で不安な思いをしていたりエステに行きたいけど外出できない人に、自宅でできるケアのアドバイスをして心でつながっていきたい」。
同社の親会社ジョンソン・エンド・ジョンソン(JOHNSON & JOHNSON)が手掛ける「リステリン(LISTERINE)」など、衛生製品をクリニック内に備え、消毒・除菌活動を積極的に実施。営業時間も一部短縮し、施術前の手指消毒や全スタッフのマスク着用、施術部室内の空気除菌、テーブルやドアノブなど人が触れる部分の消毒と除菌、手洗い・うがいを徹底している。