イタリア全土で4月3日まで取られていた全産業休業措置期間が4月13日まで延長され、「いったいロックダウンはいつまで続くのか」と不安が広がっていたが、動きがありそうだ。イタリア全域の工場で14日の再稼働に向けて調整に入っているという。
イタリアのテキスタイルメーカー7社の生地の輸入・販売を行う八木通商の山本隆至エージェシーディヴィジョン課長は、「取り扱いメーカー2社があるトスカーナ州プラトー地区は比較的感染被害が少ないエリアで、当初、延長期間については地域・職種・期間の緩和の可能性があると判断して、14日よりも早い営業再開を目指し政府機関と折衝を行うなどの動きもあった。しかし実際は14日からの再開が現実的だろう。ピエモンテ州ヴィエラ地区に関してはすでに公式に14日に再開するとアナウンスしている。もちろん今後の感染状況によるだろうが……」と明かす。「私の知っている人からは感染者が出ていないので、これまでしっかりと対応してきたと言える」。
同社が取引するのは、前述のプラト―地区のポンテトルト(PONTETORTO)とミリオール(MILIOR)、ヴィエラ地区のフェルラ(FERLA)、カルロバルベラ(CARLO BARBERA)、ピエモンテーゼ(PIEMONTESE)、ベネト州ヴィヴェンザ地区のマルゾット・ウールのG.Bコンテ(G.B.CONTE ESTHETIA DIV OF MARZOTTO WOOL)、ベネト州トレヴィーゾ地区のパオレッティ(PAOLETTI)の7社だ。
日本の取引先に関しては、「取引先の多くでイタリア素材の他にはないキャラクターや完成度を評価していただいており、『できる限り使用したい』という声をいただいている。一方で、心配されている方や休業措置が長引くのであればキャンセルできないかという依頼もある」という。