アパレルメーカーや小売り企業のオフプラスストアへの参入が相次いでいる。アパレルの余剰在庫を買い取って、安く販売するオフプライスストアは、米国では売上高で大手百貨店を凌ぐほどの規模に成長。日本ではブランドイメージや既存流通への配慮、商習慣の違いなどから業態開発が遅れていた。しかし、近年、アパレルの作り過ぎと売れ残りが社会問題化する中、業界の機運も変わってきた。昨年から今年にかけて参入した3社の動向をリポートする。(この記事はWWDジャパン2020年4月6日号からの抜粋です)
【ドン・キホーテ】
海外仕入れが8割
圧縮陳列で宝探しを演出
ディカウントストアのドン・キホーテは、オフプライスストア業態「オフプラ」の1号店を愛知県大口町の商業施設「メガ ドン・キホーテ ユニー大口店」に出店した。売り場面積は960平方メートル。海外で買い付けたアパレルやシューズ、バッグなどの余剰在庫を40〜60%オフで販売する。
鳴り物入りでスタートした新業態だが、見た目は既存のドン・キホーテの売り場とあまり変わらない。ドンキ独自の圧縮陳列と呼ばれる陳列方法で、商品を大量に積み、ジャングルのような雑多な空間を作る。客が自然と店内を歩き回る仕掛けだ。さらに「食品ロスも問題だけど、洋服ロスもヤバイ。」「残り物には得がある!」「どうせやるならガツンと値下げ」といった大きな文字のPOPが至るところに掲示されている。
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