ビジネス
連載 齊藤孝浩の業界のミカタ

ワークマンの勝利の方程式とは? 齊藤孝浩のファッション業界のミカタVol.10

有料会員限定記事

 企業が期ごとに発表する決算書には、その企業を知る上で重要な数字やメッセージが記されている。企業分析を続けるプロは、どこに目を付け、そこから何を読み取るのか。この連載では「ユニクロ対ZARA」「アパレル・サバイバル」(共に日本経済新聞出版社)の著者でもある齊藤孝浩ディマンドワークス代表が、企業の決算書やリポートなどを読む際にどこに注目し、どう解釈するかを明かしていく。今回は注目企業ワークマンの決算書から収益構造を解説する。(この記事はWWDジャパン2020年1月13日号からの抜粋です)

 今回は株価が初めて1万円台に達して話題を集めたワークマンを決算書から読み解いてみたいと思います。

 まずワークマンは、ベイシアというスーパーマーケットやカインズホームなどを運営しているベイシア グループ傘下で1980年に群馬県伊勢崎市に1号店をオープンしました。ベイシアグループは年商が1兆円近いのですが、その創業家の土屋一族を含む安定株主がワークマン株を8割持っています(2019年3月期有価証券報告書)。つまり小売業という分かりやすいビジネスで、利益率が高く、成長の見込める企業ということで、残りの少ない浮動株を皆で奪い合うから目下株価が急騰しているというのが、私の見立てです。

 さて、このワークマンのビジネスモデルですが、メインはいわゆるフランチャイズチェーン(FC)です。19年3月期末の時点でFCが734店舗あって、直営店が103店舗。合わせて837店舗です。

この続きを読むには…
残り3110⽂字, 画像7枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。