ウィメンズのフォーマルウエアを手掛ける東京ソワールは、緊急事態宣言下で外出自粛や在宅勤務が増える中、SNSを活用した情報発信を充実させ、客とのコミュニケーションや社内教育を強化している。
同社の販路別営業状況(4月13日現在)は、百貨店が145店舗中76店舗、量販店が544店舗中541店舗、直営店のフォルムフォルマはリアル店舗25店舗中3店舗。本来、卒入学式やパーティーの需要が多い2~4月は、同社のビジネスにとって重要な時期だけに対応策が必要だ。
その一つとして力を入れているのが、同社の公式インスタグラムとフェイスブックを活用した客とのコミュニケーションで、フォーマルウエアに関する知識や認知の向上を目的に「おうちで学ぶ フォーマルマナー講座」の投稿を強化した。「ブラックワンピースの着回し方」「ブラックバッグの選び方」「念珠入れの選び方」など、今後も週に1~2回の頻度で更新する予定だ。インスタグラムのストーリーズの「アンケート機能」を活用し、客から寄せられた質問にも回答する。同社は「インターネット上はたくさんの情報に溢れ、どれが正解かわからず、今さら人に聞けないというお客さまの声を多く耳にする。外出自粛の今、自宅にいながらフォーマルウエアについて学べるお役立ちアカウントとして、お客さまの生活に寄り添う運営を行いたい。フォロワー数は多いといえないが昨年4月と比べて70%増加し、eコマースの売り上げも上向いている」としている。
また、新型コロナウイルスの感染防止を目的に中止した販売員研修に対しても、リモート環境を整備し、独自に作成した「ソワール用語集」や客から寄せられた質問や疑問を共有し、接客に役立つ専門知識の向上に役立てている。