ファッション
連載 YOUTH

販売員のリモートワークはどう取り組む? 買い付けやインスタグラム運営に携わるアンフォロー編

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けて、百貨店やファッションビルをはじめとする店舗が臨時休業中だ。店頭に立てず勤務ができない販売員は「突然、1カ月の休みがてきてしまった」と嘆いている。オフィス勤務社員のリモートワークでさえも難しい状況だが、販売員への仕事を創出している企業もあった。その事例を紹介する。(この記事はWWDジャパン2020年4月20日号からの抜粋に加筆しています)

アンフォロー

 国内外の新進気鋭のデザイナーズブランドを扱うベイクルーズのセレクトショップ、アンフォロー(UNFOLLOW)は買い付けやVMD、PRなどの業務を販売スタッフの適性に合わせて任せている。村田生平ディレクターは「年功序列の人材登用ではなく、完全実力主義で成長したマルチプレイヤーによる少数精鋭の店舗運営を意識している。普段から販売スタッフが展示会に参加し、商品発注に関わっているため、実店舗を休業しても大きく仕事内容は変わっていない」と話す。

 在宅勤務期間中に村田ディレクターと販売員は、LDHアパレルの「フルビーケー(FULL BK)」が開催したバーチャル展示会に参加。ビデオ会議アプリを使ってデザイナーのDJ DARUMAが商品説明を行い、セールス担当が商品をカメラに映して紹介するスタイルで行われた。「店舗営業中は店を離れずらい若い販売スタッフまでがリモートで展示会に参加することができた。彼らがブランドチームから直接話を伺えることはリモートならではの良さがあった」と村田ディレクター。

 またインスタグラムの運営なども販売スタッフが担っており、店舗が閉まっている現在も約10人がローテーションを組み遠隔で投稿などの作業を行っているという。

販売員の声
“他部署の仕事で視野が広がる”

 「現在の深刻な状況下でも難しいと感じることはなく、販売員の仕事で培った顧客目線で仕事に臨むことができた。他部署で仕事をすることで自身の視野が広がる新しい発見があり、また『現場ありき、顧客ありき』ということに改めて気づかされた」(高田侑毅/アンフォロー大阪店スタッフ)


 「WWD JAPAN.com」はファッション&ビューティ業界を応援すべく、週刊紙の「WWDジャパン」と「WWDビューティ」に掲載した新型コロナウイルス関連ニュースを無料開放します。記事やコラムから未曾有のピンチを克服するヒントや勇気を感じ取ってくだされば幸いです。

 なお、他のニュースはこれまで通り、有料会員限定記事とさせていただきます。購読は、こちらからお申し込みください。


関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。