「ディオール(DIOR)」や「フェンディ(FENDI)」などのアイウエアを手掛けるイタリアのサフィロ(SAFILO)は、新型コロナウイルスの感染が広がっているイタリア、スペイン、アメリカで不足している医療従事者用のゴーグルやフェースシールドの提供を始めた。
イタリアでは、サンタマリア・ディ・サーラとベルガモにある同社の工場の一部でゴーグルとフェースシールドの生産をスタートさせた。これらは同社が手掛けるスポーツ性が高い主力ブランド「カレラ(CARRERA)」によるもので、フェースシールドのゴムバンドに「カレラ」のアイコンがデザインされている。まず1万個がベルガモ、セリアーテ、パドバ、ラティーナ、ブレシアなど各地の医療施設に提供される予定だ。
スペインでは、同社のハウスブランド「ポラロイド(POLAROID)」が、医療施設に防護マスク5000枚を寄付する。このマスクはマドリード、バルセロナ、トレド、バレンシアにある19の病院に届けられる予定だ。
アメリカでは、同社のハウスブランド「スミス(SMITH)」が、医療機関の要望に応じてスキーゴーグルを提供しているほか、医療従事者用のフェースシールドの生産を急きょ始めたコロラドのマウンテンバイクメーカー、イエティサイクル(YETI CYCLES)に協力し、フェースシールド1万個分に相当する4000ヤードのゴーグル用ストラップ素材を寄付した。
さらに、サフィロが傘下に収めたアメリカ・カリフォルニアのブランド「ブレンダーズ・アイウエア(BLENDERS EYEWEAR)」は工場の一部で医療用ゴーグルの生産を始め、ロサンゼルスとサンディエゴにある病院に1万個のゴーグルを寄付したほか、ニューヨーク州など感染者が多い地域にゴーグル2万個を提供する予定だ。また、関係団体を通じて、売り上げの5%を寄付する。