新型コロナウイルスの感染拡大を受け、先行き不透明な中での“巣ごもり”が続いている。「せめて家のなかでは気分よく過ごせるように、この機会に“断捨離”をしよう」といったニーズが広がっており、「無印良品」や「ニトリ」などでは収納用品、掃除用品が売れているという。ブランド品のリユース大手、コメ兵でも“断捨離”マインドの盛り上がりを示すデータが出ている。
コメ兵では、不要なブランド品を箱に詰めて自宅から発送する「宅配買取」の3月の新規利用件数が、前年同月比42%増だったという。既存客と合わせた全体買取金額は、同13%増だった。「衣料品の買い取りが特に伸びている。家にいながら不要なアイテムが売れてクローゼットを整理できると共に、臨時収入にもなる点が注目されている」と広報担当者はコメントしている。4月以降はこうした傾向がさらに加速し、「宅配買取」の新規利用件数は4月1~16日で前年同期比69%増、全体買取金額は同24%増だった。
同社では、企業向けに滞留在庫を買い取る「法人買取」も行っている。コロナショックによる営業時間短縮や休業、消費自粛を受け、「キャッシュフローを意識するお客さまが増えている」ことから、同サービスでは通常は契約成立から入金まで3営業日ほどかかるところを、翌営業日に入金するキャンペーンを3月中旬から実施している。「法人買取」の成約件数は、「4月1~20日で、金額、件数ともに前年同期比1.6倍」で推移している。中小のセレクトショップからの依頼が中心だという。