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TSIが医療用防護服を生産 9月までに100万着

 TSIホールディングスは、政府の要請を受け、新型コロナの感染拡大で不足する医療用ガウン(防護服)の生産を5月中にも開始する。子会社TSIソーイングの米沢工場(山形県)と宮崎工場で、9月までに約100万着を生産し、政府を通じて全国の医療現場に届ける。医療機関への個別販売の予定はないという。

 生産するのは、感染症防護目的で手術、面会や患者用に使用する使い捨てガウンで、ポリエステル撥水織物と不織布フィルム素材の2種類。TSIの両工場では4月からすでにマスクの生産も開始しており、同社の従業員ほか地方公共団体に無償提供している。

 新型コロナの収束の見通しが立たない中、政府からのアパレルや繊維素材企業への防護服の生産依頼は、今後も増加する可能性がある。すでに日本国内では帝人フロンティアが6月末までに約900万着の供給を発表している。大手以外でも、縫製工場を営むアパレルベンチャーのヴァレイ(奈良県、谷英希社長)が、全国の縫製職人を巻き込みながら2カ月で約10万着の生産を目指す。

 海外でも、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」、ゼニア グループ(ZEGNA GROUP)、ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)などが生産に乗り出している。

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