新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中で不透明な状況が続いている。そんなときに、ファッションは何ができるのか。生産者から販売員まで業界全体が不安を抱えている状況に、ファッションデザイナーたちは何を思うのか。日々変化する状況に対応しながら、それでもファッションの力を信じ続けるデザイナーたちの声を連載で紹介する。今回は、10年前からパリで展示会を開いている「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」の久保嘉男デザイナーが、ファッションデザイナーのあるべき姿を語る。
YOSHIO KUBO
久保嘉男デザイナー
Q.今、デザイナーができることは?
A.2021年春夏は海外での展示会の開催は現実的に難しいだろう。国内展示会に関しては、例年通り7月初旬を予定している。だから今は、物作りに実直に努めるのみ。この状況にならないと気付くことができなかったファッションやライフスタイル、求められるものをデザインとして具現化する。それがファッションデザイナーに与えられた使命だと考えている。
【自社での取り組み】
過去のコレクションで使用した生地を使用したマスク(2200円)を製作して自社サイトで販売。通気性と伸縮性に優れたジャージー素材を用い、ブランドロゴも刺しゅうされている。ブラックに加え、新色のイエローも5月3日に追加販売した。