「WWDジャパン」4月27日&5月4日号は、転換期にあるユニクロを特集した。長年、同社の最大の課題は柳井社長の後継者問題と言われ続けてきた。その問題への答えは、「柳井流」(ヤナイズム)を継承しながら次世代型の「チーム経営」にシフトすることだ。各領域のキーマンが、柳井社長のDNAを受け継ぎつつ、人々を巻き込みながら、より速く、より創造的にユニクロを飛躍させようとしている。キーマンの中で、2019年6月に40歳の若さでユニクロ日本最高経営者(CEO)に就任し、まだあまりメディアに登場していない赤井田真希氏にまずはご登場いただく。
――新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、計画が大きくひっくり返っているのでは?
赤井田真希ユニクロ日本CEO(以下、赤井田):びっくりするぐらい全部変わってしまっています。実は、11年に赴任先の中国から帰国し、人事採用教育の部長に就いた10日後に東日本大震災が起こり、対応をしたことがありました。今回も昨年6月の着任以来、「よし、やってやるぞ!」と計画を立て、挑んでいたところでした。こういう状況になってしまい、非常にチャレンジの多い時期ですが、人々が困難や混乱に陥った時ほど、私たちのベーシックな服が役立ち、服の力を世界の力に変えていけることを毎日実感できています。生きていくにはインナーもTシャツも必要ですし、日々買い物をしてくださっているお客さまに感謝しています。衣食住という生活のライフラインに携わっていてよかったなと思えています。
――2019年6月にCEOに就任したが、柳井社長からはどんな言葉をかけられたのか?
赤井田:(グローバル繁盛店として個店経営のモデルケースとなる)吉祥寺店の店長を務めて現場から改革をしようとしていたところ、(CEO就任の)半年前に執行役員に昇格し、CEOに就任することになりました。その際、「会社のトップとして、みんなをチアアップする、エンパワーメントできるような経営者になってください」と話されました。
ベンチャー精神をもった組織に
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