ミズノの2020年3月期連結業績は、売上高が前期比4.7%減の1697億円、本業のもうけを示す営業利益が同17.8%減の62億円、経常利益が同21.3%減の60億円だった。暖冬による秋冬アパレルの不振に加え、新型コロナウイルスの感染拡大によって主力の国内市場の売上高が同5.2%減の1180億円と苦戦。今期(21年3月期)の連結業績予想も、新型コロナウイルスの影響を精査中ため現段階では未定とした。
米州(北米・南米)の売上高はゴルフ用品やランニングシューズが好調で同7.7%増の194億円、欧州もランニングシューズの復調やゴルフクラブ、インドアシューズが売れて同0.6%増と2年連続の増収となった。しかしアジア・オセアニアは、中国のリテール事業の大半を直営からライセンスに切り替えたことや、韓国の日本製品不買運動が影響して同16.0%減の172億円と足を引っ張った。
ランニングシューズは復調傾向にあるものの、スポーツ用品全体は苦戦が続いている。一方でスポーツ用品開発の知見を生かしたワークウエアやシューズの売上高は同36%増と50億円を超えるなど好調を維持。19年4月に新設したワークビジネス事業部の売上高を22年3月期に100億円規模に拡大するため、今後もさらに強化していく。