ウィメンズブランド「メルベイユアッシュ(MERVEILLE H.)」などを手掛けるメルベイユアッシュ(東京・元代々木)が5月7日付で事業を停止し、破産手続きを弁護士に一任したと東京商工リサーチが報じている。同報道によれば負債額は推定7億円、2020年3月期売上高は17億円だった。
同社は1990年代の平成ブランドブームの中で成長。公式サイトによれば、「メルベイユアッシュ」で東武百貨店池袋本店、松坂屋名古屋店など百貨店に8店、「ユノートル(UNE AUTRE)」で小田急百貨店新宿店、浦和パルコなどに10店出店していた。コロナショックを受け、全国の百貨店や商業施設は食品フロアなどを除き4月上旬から順次休業となっており、ゴールデンウイーク明けも一部の地方店を除き再開していない。メルベイユアッシュは「3、4月は全店舗の休業を余儀なくされ、店舗売り上げがほとんど皆無」(東京商工リサーチ)となり、元来財務体質が弱まっていたところにとどめを刺された形。自社ECサイトも4月23日から臨時休業状態にあったようだ。
また、東京商工リサーチの調べでは、5月8日時点で全国のコロナ関連経営破綻は128件(2月2件、3月23件、4月84件、5月19件)、業種別ではアパレル関連が宿泊業、飲食業に次いで3番目に多いという。