新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中で不透明な状況が続いている。そんなときに、ファッションは何ができるのか。生産者から販売員まで業界全体が不安を抱えている状況に、ファッションデザイナーたちは何を思うのか。日々変化する状況に対応しながら、それでもファッションの力を信じ続けるデザイナーたちの声を連載で紹介する。今回は、自身の愛称を冠した古着店のミスターハリウッド立ち上げから20周年を迎えた、尾花大輔「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」デザイナーが登場。
N.HOOLYWOOD
尾花大輔デザイナー
Q.今、デザイナーができることは?
A.ビジネス的にも大打撃だし、不安な状況は僕たちも同じ。なのでファッションデザイナーだからといって無理に動くよりも、一人の人間としてできることをしたい。自宅で過ごす時間も増えたので、ブランドのこともアホなことも含めて考え、出口が見えるまでひたすら思考を巡らせている。物作りについても、今後は自分自身が好きで得意なことにシンプルに向き合って大きく方向転換していきたいと考えている。それが正しいのかどうかはまだわからない。でも、今は業界を問わず緊急措置しかできない状況だからこそ目先の結果だけを追わず、本質を見失わないように心掛けたい。