高島屋は14日から、一部の首都圏店舗の営業を再開する。対象となるのは、玉川高島屋S・C(東京都)、立川高島屋S.C.(同)、柏高島屋ステーションモール(千葉県)の3店。首都圏を含む「特定警戒都道府県」の百貨店が食品売り場以外の営業を再開するのは初めて。
4月7日の新型コロナウイルス感染拡大に伴う「緊急事態宣言」以降、それぞれ食品フロアに限って営業してきたが、「利用客の要望が高まってきたこと、また従業員の雇用を守るという観点からも営業再開を決めた」(高島屋広報)。
3店ともに、婦人服・雑貨、紳士服・雑貨、子供服、リビング雑貨などを取り扱うフロアの営業を再開する。ただし14日時点で再開する売り場は、館全体の5~6割に限られる。また、特選、宝飾、呉服・美術などは営業再開の対象から除く。化粧品も取引先が営業再開に慎重な姿勢を示していることなどから、一部を除いてほぼ全面的に休業を継続する。
営業時間は玉川高島屋S・Cが10時半~18時、立川高島屋S.C.が11~18時、柏高島屋ステーションモールが10時半~18時(専門店は19時まで)の短縮営業となる。館内の定期的なアルコール消毒や飛沫感染防止シートの設置、混雑時の入店制限などの対策を講じる。
同社の店舗では、そのほか高崎高島屋(群馬県)、岡山高島屋(岡山県)が11日からすでに営業を再開している。
政府は14日に専門家会議と諮問委員会を開き、緊急事態宣言の一部緩和を検討する。重点的に対応する特定警戒都道府県についても一部解除される見通しだが、東京都や大阪府などは引き続き指定されるといわれている。