米「WWD」の人気企画「ファッション通信簿」では、ストリートからパーティー、レッドカーペットまで、海外セレブたちのファッションを厳しくチェック。A+、A、A-、B+、B、B-、C+、C、C-、D+、D、D-、そしてFAIL(失格)の13段階評価で格付けし、それぞれのファッションポイントを勝手に辛口ジャッジ!
第54回は、これまでに開催された「メットガラ(MET GALA)」からマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、ジャレッド・レト(Jared Leto)、リル・キム(Lil’ Kim)、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)、ケイティ・ペリー(Katy Perry)、ジャネール・モネイ(Janelle Monae)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、マドンナ(Madonna)が登場。毎年5月に開催されるファッション展覧会のオープニングイベント「メットガラ」では、セレブたちの斬新で奇抜なファッションから目が離せない。2020年は新型コロナウイルスの影響で無期限延期となってしまったが、そうとなれば今回は米「WWD」の辛口評価とともに歴代のファッションを振り返って楽しむのはどうだろうか。

Marc Jacobs
マーク・ジェイコブスはいつ何時も一歩先んじている。2012年当時は物議を醸したが、最近の「メットガラ」ではレースのシースルードレスはありふれたアイテムだ。大きめのバックルの付いたスクエアトウのシューズでちょっぴりレトロな魅力もプラスされ、全体のスタイルにますますの遊び心が感じられる。

Jared Leto
おそらく「メットガラ」史上最もエキセントリックなスタイルだろう。エドワード朝時代の赤いガウンと無数の宝石が散りばめられたハーネスはさておき、自分の頭部のレプリカをアクセサリーとして抱えるなんて怖すぎるし、ショッキングでもある。人はみんな自分本位なものだけど、さすがに自分の顔を複製するのはちょっとやりすぎだろう。もちろん「グッチ(GUCCI)」のショーに感化されたのだが。

Lil’ Kim
蛍光ピンクのスタッズ付きブラと、ホットパンツに合わせたファーコートを羽織り、髪までピンクに染め上げたリル・キムには文句のつけようがない。このかわいいスタイルがある意味ショッキングなのは今でも同じだ。もし歌手がこんな格好で登場したら、ニュースでピックアップされるのは間違いない。大胆不敵な人はいつの時代も注目の的だ。

Kim Kardashian
2013年の「メットガラ」ではパンクがテーマだったのに、キム・カーダシアンはおばあちゃんの家にあるソファのようなドレスを選んでしまった。インターネット上はこのドレスの話題で持ち切りだった。花模様いっぱいのインテリアにキムを加えたらもう完璧だ。

Katy Perry
素敵なシャンデリアはどんな場所にもちょっとした魅力をプラスしてくれて、みんなに好まれるアイテムだ。でもレッドカーペット上のシャンデリアは、華やかなイベント向きのドレスというより、ディズニー映画「美女と野獣(Beauty and the Beast)」に登場するルミエール(ろうそく付きの燭台のキャラクター)みたいと言った方がしっくりくる。これはファッションというよりコスチュームだ。

Janelle Monae
シュルレアリスムの絵画みたいなファッションにトライするなんて不可能に近いが、ジャネール・モネイは「クリスチャン・シリアノ(CHRISTIAN SIRIANO)」の今にもまばたきしそうなドレスと4つの帽子をコーディネートして、見事にやってのけた。芸術的なコンセプトの衣装に飲まれることもなく着こなしたのは素晴らしい。

John Galliano
ジョン・ガリアーノ自身がデザインした蝶のプリントが施された緑のスーツを、引き締まった体に着用するなんて――しかも胸元がオイルでテカテカしているとなれば言うことなしだ。艶めく肌に光る蹄鉄型のネックレスとポンパドールのヘアスタイルで、80年代のマイアミビーチっぽさも出ていてとても素晴らしい。

Madonna
もはやマドンナがお尻を見せても大きなニュースにはならない。しかし挑戦的な姿勢でキャリアを築いてきた彼女が、露出度の高い服を着て年齢差別に立ち向かう姿は注目に値する。