ニューヨーク・メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)は5月19日、2020年度「メットガラ(MET GALA)」の開催中止を決定した。5月4日に開催を予定していたファッション展覧会のオープニングを飾る同イベントをはじめ、20年末まではトークやツアー、コンサート、イベントを一切実施しないと関係者が認めた。この決定は、社会的距離を確保できる環境の必要性に沿ったものだ。
現在一時閉鎖中の同美術館は、ニューヨーク市の経済再開に向けた段階的な計画に従って、8月中旬かその後数週間以内には開館を目指している。その際には開館時間の短縮の可能性もある。また再開時には、美術館の歴史を総括する展覧会「Making the Met: 1870-2020」の開催を計画。そのため、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」がスポンサーを務める展覧会「時間について:ファッションと持続(About Time: Fashion and Duration)」は10月29日の開幕になる。「メットガラ」やその他のイベントは21年に開催を予定し、その中には本来今年行われるはずだった開館150周年の祝賀イベントも含まれる。
毎年恒例の「メットガラ」は、メトロポリタン美術館の衣装研究所(Costume Institute)の主要な資金源であるとともに、数多くのセレブリティーが華やかなレッドカーペットファッションを披露することから、世界中のメディアが取り上げる一大イベント。3月には無期限延期とし、開催を目指していた。