アイウエア企業ジンズは、新型コロナウイルスの影響で売上高が減少していることから、田中仁・代表取締役CEOの月額報酬30%の減額、中村豊・取締役CFOとその他執行役員の同20%の減額を発表した。期間は、5月分から10月分までの6カ月間。ジンズの3月度の売上高(既存店ベース)は前年同期比17.4%減、4月度は同74.5%減と大幅に落ち込んだ。
一方、150店舗以上を展開している中国では、武漢のロックダウン(都市封鎖)が解除された5月上旬以降、全店が営業を順次再開し、客足は徐々に戻りつつあるという。その中で、上海にあるジンズの100%連結子会社は、5月7日付で上海市商務委員会から「上海市の多国籍企業地域本部設立奨励に関する規定」により“多国籍企業地域本部”に認定された。同規定は外国企業を優遇するもので、これについて同社は「北京、瀋陽と合わせた現地法人の中で、上海は統括拠点と位置づけている。今回の認定により、中国における販売事業に加え、物流や金融などの統括機能を拡充できた。さらに、補助金の取得や税の優遇など企業経営上のさまざまなメリットが受けられることで、さらなる事業拡大に取り組みたい」としている。2019年8月期(中国の会計月は6月)の中国の売上高は前期比2ケタ増の73億円、営業利益は3億円。7~12月の売上高は36億円、営業利益1億円だった。