「WWDビューティ」5月28日号は、恒例のオーガニック・ナチュラルコスメ特集です。今年は各社の環境配慮の取り組みにフォーカスし、サステナブルな環境経営について探りました。そもそも化学肥料や農薬を使わず環境への負荷も少ないといわれる有機栽培による原料を用いるオーガニックブランドは、創設の根底に環境への配慮が根付いています。例えば、早い段階で環境負荷を低減する取り組みを進め、本社や工場の電力を自然エネルギーに切り替えたり、化粧品の容器を100%再生PETに転換したり、原料である植物の保全に着手したりと、環境全体を考え、一過性ではないよりよい改善策を求めています。サステナブルな取り組みが世界規模で注目を集めている今、各ブランドが長年取り組んできた事例を特集では紹介しています。
また、環境と社会、経済を結び付ける事業を手掛ける有識者のインタビューや鼎談を行いました。アメリカの元副大統領で環境活動家のアル・ゴアによる「クライメート・リアリティ・プロジェクト」に参加して気候危機を訴える講演を無料で実施中の梶原建二ニールズヤード レメディーズ社長や、環境に配慮した社会的意義のあるビジネスを進めながら利益を得るスキームを構築したヘア、オーラルケア、ファッション業界をそれぞれ代表する3人による環境と社会、経済を結び付けて捉える必要性とその難しさなども紹介。
ニュース面では、緊急事態宣言により休業や営業時間の短縮を余儀なくされていた美容室で、SNSを活用した投稿を工夫したことでフォロワー数が急増した美容師4人を紹介。彼らが取り組んだことをひも解いています。そのほか、EC戦略が奏功しコロナ禍によるダメージを最小限に抑えているロレアルの取り組み、緊急事態宣言解除後の店舗再開で求められる消毒液設置に対して、クライアントが持つ世界観に沿ったハンドサニタイザー什器の開発・販売を行うヴィジュアル・マーチャンダイジング・スタジオのビジネス戦略なども掲載します。
連載の「海外ビューティ通信」は、外出禁止令が解かれたフランスの美容業界の様子をリポート。再開初日の売り上げが前年同日比55%増となった老舗百貨店のル・ボンマルシェ(LE BON MARCHE)や、入店客数を絞り対応するセレクトショップなどを紹介。ドラッグストアやバラエティーショップの製品を取り上げる「ロングセラーの理由教えます!」では、幅広い年代を取り込みメンズコスメを大衆化した立役者である「ギャツビー(GATSBY)」を取り上げています。
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」は、最新号の紙面を紹介するライブ配信番組「もっと深くをもっと知る!『Read More』」を開始しました。毎週月曜日の18時からは「WWDジャパン」の最新コンテンツを紹介。毎月第1〜第4木曜日の18時からは「WWDビューティ」の最新コンテンツを紹介します。今回は「オーガニック・ナチュラルコスメ特集」の“読みどころ”を5月28日18時からライブ配信します。
COVER CREDIT
ART WORK : AZUMA MAKOTO/
PHOTO : SHIINOKI SHUNSUKE