※この記事は2019年12月6日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
デジタルは一旦任せてくれ
突然ですが、皆さんは一日、スマホの画面を何時間くらい見つめているでしょうか?iPhoneをお使いの方は、「設定」→「スクリーンタイム」と進むと確認できますので、是非チェックしてみてください。︎
僕は、今週は1日平均約5時間でした。正直、「まぁ、こんなもの」というカンジ。朝晩の電車ではiPhoneのメモで原稿を書いたり、気になることをまとめていたりですから、これだけで合計2時間。移動中もOutlookでメールを確認したり、LINEやMessengerで仕事のやりとりがあったり、WorkPlaceで原稿の確認があったりです。ちなみに、コレクション期間中は、この倍くらいスマホを見ています。あらゆるコミュニケーションが倍以上になるほか、Instagramでの情報収集などが加わるからです。海外にいるのにスマホを10時間以上見つめているなんてビミョー過ぎますが、致し方ありません。
で、何が言いたかったかと言いますと、40過ぎのオッさんでさえ、このくらいはスマホに食い入り、各SNSでのコミュニケーションのあり方や、バズってるネタ、他媒体の記事や表現を見たり読んだりしながら、コンテンツを収めるメディアという器を考えているのです。僕より下の世代は、それ以上にスマホを見つめ、さまざまを感じ取っているでしょう。
だからね、言わせていただきますけど、僕らよりスマホを見てないなら、一旦デジタル施策のことは任せて欲しいし、テキトーなことを言わないでいただきたいのです。
例えば未だに聞こえる「言ってたデジタルキャンペーン、タイムラインに全然流れてこないんだけど、ちゃんと(施策は)走ってるの?」的な声。ソレ、アナタはまだまだスマホを見てないし、そもそもアナタをターゲティングしてないからです。勘弁してほしい「デジタルなんだから、チャチャッとできるでしょ?」的な発言。ソレは、アナタが知らないところで一生懸命やってるから、もしくはアナタはスマホをいじってる人を「仕事中」と認識しないから「チャチャッと」に見えてるだけですから。この手の話はキリがないので、デジタル忘年会(←参加者募集!)に持ち越しますが、ぶっちゃけ「勘弁してくれ」という現状はなかなか好転しません。
思うに昨今の業務の多角化と専門化、加えてデジタル特有のアルゴリズムとターゲティングが、いよいよ「隣の人の仕事さえ、よくわからない」状況を生み出し、こんなコトになっているような気がします。これで人材が今以上に流動化したら、いよいよ自分以外のことが分かんなくなっちゃうかもですね。
ということで自戒も込めて、今以上のバーバルでのコミュニケーションですよ、皆さん。一手間、かもしれませんが、やっぱりこれ以上に気持ちよく仕事できる環境が整えられる秘訣、正直僕には思い浮かばないのです。
FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。
エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。