※この記事は2019年12月25日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
オジさんの視察がイベントの熱気に水を差す
別にオジさんを敵対視しているつもりはないし、自分だって立派なオジさんだと思っています。でもオジさん、もしくはオジさん発想な若者(とある業界の同志は、彼らを「オジさん予備軍」と呼んでいましたがw)は、さまざまな場面で「むむむ!!」と思うことが多く、自戒を込めて「気をつけなくっちゃね」と思うのです。︎
例えば、インフルエンサーやVIP顧客、カードホルダーくらいまでのお客さまをお招きする内覧会やパーティー、イベントでは時々、「視察」という名目で来場したオジさんをお見かけします。この手の空間こそ、オジさん的には「気をつけなくっちゃね」なのです。ご説明差し上げましょう。
若い女性、特にイベントに招かれて目をキラキラ、心をウキウキさせている女性が多い空間は、ただでさえオジさんにとってアウェイです。彼らを関係者と認識していないお客さまは、「この人、なんでこんなところにいるのかしら?」とさえ思うことでしょう。そんな中にもかかわらず、一部のオジさんは「視察」だからツマラなそうに、時には険しい顔でイベント会場の“一等地”に佇みます。タダでさえ「どうして、こんなところに?」と思われてしまう存在が、ツマラなそうに突っ立っていたら……?目をキラキラ&心をウキウキさせている女性が、目はモヤモヤ&心もどんよりなオジさんを見てしまったら……?正直彼らは、せっかくの興奮に水を差す存在になりかねません。そんなオジさんを見るたび、「一番困るのは、アナタが視察に来た店頭の販売員だよ‼︎」と叫びたくなります。「視察」に来たイベントを、当の本人がぶち壊している可能性があること、私たちはもっと強く認識すべきだと思うんです。ヒドい人は、自分が白けさせたイベントを「盛り上がってなかった」とか言うらしいですね。憤怒です。
別に「『視察』に行くな」とは言いません。ただ、どうせ行くなら「僕もお客さまを盛り上げちゃおう」とか、「一緒に、盛り上がっちゃおう」とか、「せめて俺は、バックヤードでスタッフをサポートしよう」とか、そのくらいの覚悟で来ればいいのに、なのです。
「俺が水を差さないように」と気を使っている経営者の方、たくさんいらっしゃいますよ。特にビューティ企業の社長クラスは、皆さん意識していらっしゃる印象です。
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