コロナ禍でファッション業界も大きなダメージを受けている。これを機に、ファッションサイクルのスローダウンや、過剰生産・大量廃棄の廃止、デジタル化を推進し、より社会的価値のある企業・ブランドに進化することが求められている。そんな中、「ザラ」を擁するインディテックス、H&M、「ユニクロ」や「ジーユー」を手掛けるファーストリテイリング、ギャップの4大グローバルSPA企業はどのような事業戦略を描いているのか。2019年度の決算を振り返りつつ、標準装備になりつつあるサステナビリティーを除く注目施策をチェックする。(この記事はWWDジャパン2020年6月1日号からの抜粋です)
アパレルSPA企業のトップを走るインディテックスは、安定成長を続けている。トヨタのジャスト・イン・タイムの生産方式に学び、強固かつ柔軟な物流・ロジスティクス体制を開発。今でこそ一般的になったRFID(無線電子タグ)を09年から導入するなど、在庫コントロールの精度は抜群だ。現在は、店舗とオンラインの完全な統合に加え、世界202カ国で販売できるオンラインプラットフォームの構築・運用に注力している。今年中に在庫の一元化を完了させる。
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