マツモトキヨシホールディングスは5日、国内で唯一出店していなかった和歌山県の第1号店「薬マツモトキヨシ キーノ和歌山店」をオープンした。19年4月に46県目となる高知県に出店し、“最後の1県”だった。ドラッグストアで全都道府県に出店した企業は同社が初めてとなる。
「薬マツモトキヨシ キーノ和歌山店」は南海和歌山市駅直結の商業施設「キーノ和歌山」内で展開。198平方メートルの売り場に医薬品20%、医療・衛生用品10%、化粧品70%の商品構成とし、ナショナルブランドやプライベートブランド、メーカーとの連携による専売製品など、幅広い製品をそろえる。「キーノ和歌山」は4月25日の開業を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開業日を6月5日に変更していた。
マツモトキヨシは1932年、創業者の松本清が千葉県松戸市に開業した個人商店の松本薬舗を前身とする。1954年に法人組織とし、87年にはそれまで体調不良でなければ訪れなかったドラッグストアを誰でも気軽に入れるショッピングスポットへと改革。化粧品のラインアップを拡充したりテスターを置くなどして、現在の都市型ドラッグストアの基礎を作った。2001年からは地域優良企業との資本・業務提携やフランチャイズ契約などによる拡大戦略を推進。昨年8月にはココカラファインとの経営統合を発表した。統合は2021年10月1日を予定しており、現在売り上げ1位のツルハホールディングスを抜いてドラッグストア業界トップとなる。