エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)のロナルド・ローダー(Ronald Lauder)取締役は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のサポーターだとして社内から辞任を求められている。ロナルドは創業者のエスティ・ローダー(Estee Lauder)の息子の一人で、現職に就いてからトランプ大統領に175万ドル(約1億9075億円)以上を寄付しているという。
このことに関して社員が嘆願書を提出し、今はオンラインで抗議活動の署名・賛同などを集められる「change.org」に専用ページができている。6月11日時点で6000人以上が賛同している。内容は、ロナルド氏の取締役会からの辞任と、警察による暴力を受けた被害者や黒人コミュニティーに対して500万ドル(約5億4500万円)の寄付を求めるもの。同社はこれまで、黒人コミュニティーに対して100万ドル(約1億900万円)を寄付してきた。
これに対し会社は「われわれは従業員を会社の中心に置き、大切な存在だと考えている。今週、社員から取締役の一人の政治的スタンスが、会社そのものと同様なのかどうかを聞かれたが、答えは“NO”だ。政治に関する意見やスタンスは人それぞれで、一人の社員の見解が会社を代表するものではない。会社として重要視しているのは、創業当時から掲げている3つの価値、すなわち尊敬、平等、インクルージョン(包括性)だ」と発表した。