コティ(COTY)はキム・カーダシアン(Kim Kardashian)と、彼女が手掛けるコスメブランド「KKW」の買収について交渉している。コティは米国証券取引委員会に提出した書類の中に、「キム・カーダシアンと化粧品に関する協業について交渉している。取引についての詳細は公表できない」と記したという。
コティは昨年、異父姉妹のカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)がプロデュースするコスメブランド「カイリー・コスメティクス(KYLIE COSMETICS)」を6億ドル(約654億円)で買収したばかりだ(株式の51%を取得)。
ピーター・ハルフ(Peter Harf)=コティ会長兼最高経営責任者はウオールストリートのアナリストに対し、自身が2人の母のクリス・ジェンナー(Kris Jenner)と仲が良く、「カイリー・コスメティクス」の買収は1年半以上をかけて交渉を重ねたという。「ジェンナー家がわれわれと協業していることを誇りに思う。家族全員とコネクションを持っている」とコメントした。
コティは16年にプロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE)から41ブランドを買収して以来、業績が悪化している。CEOの相次ぐ交代のほか、最近は新型コロナウイルスによるダメージがさらに重くのしかかっている。また5月には、ヘアケアブランド「ウエラ(WELLA)」や「クレオール(CLAIROL)」、ネイルブランド「OPI」、ヘアツールブランド「GHD」など、コティのプロフェッショナルビューティおよびヘアケア事業の大半を43億ドル(約4558億円)でKKRに売却すると発表している。