新しいタイプの生理用品を打ち出すブランドが続々と登場している。その代表的な商品が、経血吸収型ショーツだ。一般的なサニタリーショーツは、クロッチ部分が二重の仕立てになっており、ナプキンの羽を取り付けられるものだが、吸収型ショーツはナプキンやタンポンなどを使用せずに着用できるもの。クロッチ部分を吸水速乾や防水、防臭、抗菌などの機能素材を用いた4~5層構造にすることで経血を受け止める作りにしているのが特徴で、経血だけでなく、尿漏れなどにも対応する。洗濯して繰り返し使用することができ、ナプキンなどの使用量を減らせることから、サステナビリティの観点でも評価されている。(この記事はWWDジャパン2020年6月15日号からの抜粋に加筆しています)
この吸収型ショーツは、フェムテック(フィメール・テクノロジーの略、女性が抱える健康問題をテクノロジー・技術で解決するサービスやモノ)の一例であり、ここ数年海外で新たな生理用品として注目を集めている。米「シンクス(THINX)」や台湾発の「ムーンパンツ(MOON PANTS)」など世界に20社以上の吸収型ショーツブランドが存在し、これまでも海外発の商品を輸入する形で、日本のセレクトショップやECなどで扱われてきた。今年は日本から日本人女性の体型に合わせた4ブランド以上が登場。いずれも大手メーカーではなく、女性起業家が個人で資金調達をして立ち上げているケースが多い。一般的に女性投資家が少ないことから、フェムテック分野への投資が不十分であるといわれているが、現在はクラウドファンディングなどでの個人からの資金調達が、この流れを後押ししている。
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