繊維商社の豊島は、生産農場から紡績工場までの流れを追跡できるトレーサブルなオーガニックコットン糸「トゥルーコットン(TRUECOTTON)」をスタートさせた。
「トゥルーコットン」は、トルコ西部の都市イズミルにある紡績グループのウチャクテクスティル(UCAK TEKSTIL)の農場で栽培されたオーガニックコットンを使用した糸で、豊島ではトレーサブルオーガニックコットン糸と生地在庫を持ち、全社横断で原料から製品まで対応する。ウチャクテクスティルは「GRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)」や「GOTS(グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード)」の国際認証を取得しており、豊島は同社とオーガニックコットンの日本向け独占輸入販売契約を結んでいる。
併せて、「トゥルーコットン」の売り上げの一部をWWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)に寄付するプロジェクト「セーブ・ネイチャー&アニマル・プロジェクト(Save nature and the animals project)」を7月中旬に実施する予定だ。このプロジェクトは、国内外のブランドや著名人たちと協力し、「トゥルーコットン」を使用して製作したさまざまなアイテムの販売収益をWWFジャパンの活動のために寄付するというもの。WWFジャパンとは昨年パートナーシップを結び、自然由来原料の調達などについて具体的な改善計画と目標設定の取り組みを始めた。
豊島はオーガニックコットン普及プロジェクト「オーガビッツ(ORGABITS)」や、廃棄予定の野菜や食材を染料として活用するプロジェクト「フードテキスタイル(FOOD TEXTILE)」など、約30年前から環境に配慮した素材開発に力を入れており、ファッション業界のサステナビリティを推進している。