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アパレルのセルフ返品 「スマリ」、年内2000拠点に拡大 ネット通販拡大に対応

 三菱商事のセルフ返品サービス「スマリ(SMARI)」が拡大している。「スマリ」は首都圏のローソンに設置されている専用の返品ボックスを使ったセルフ型の返品サービスで、現在約1000カ所に設置し、ファッションECモールの「ロコンド」やグローバルSPAなど10社が契約している。三菱商事は利用者の増加を受け、年内に返品ボックスの設置箇所を首都圏のローソンなど2000拠点に拡大する。

 「スマリ」は既存のコンビニ物流を使い、製品を配送し終えたコンビニの配送トラックの空きスペースを使う、いわゆる”静脈物流”を活用しており、同事業の担当者である三菱商事物流開発部の島田貴博氏は「アプリと専用ボックスを駆使することで、利用者は24時間365日の利用が可能できる一方、利用者のみで作業を完結し、静脈物流を活用するため、ビジネスモデルが物流業界や小売業界全体の負荷を必要以上に増やさない設計になっている」と語る。EC事業者にとっても、宅配便などの従来の返品物流よりも配送コストが安い特徴がある。

 現在は「ロコンド」のほか、「ショップリスト」やアパレルのレンタルサービス「エアークローゼット」、D2Cブランド「アルティーダウード」などが契約しており、今後は大手アパレルなどにも事業者を拡大し、7月にはクリーニングサービスもスタートする。

 グローバルSPAなどの取扱いもスタート、緊急事態宣言下の5月の取扱高は巣ごもり消費などで取扱高は前月比の1.3倍に拡大しているが、「まだまだ取扱い能力には余裕がある。返品に限らず、今後はネット通販全体でタッチポイントを増やしていく必要があり、新型コロナで人との接触を抑える”セルフ”型の需要も広がっている。専用ボックスの設置を拡大することで、ユーザーを拡大させたい」という。専用ボックスの設置場所も現在は、三菱商事が2017年に子会社化したローソンのみだが、今後はローソン以外にも広げていく考え。

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