コティ(COTY)はスー・Y・ナビ(Sue Y. Nabi)「オルヴェーダ(ORVEDA)」創業者が9月1日付で最高経営責任者(CEO)に就任すると発表した。ピーター・ハルフ(Peter Harf)現CEOはエグゼクティブチェアマンに昇格する。コティは2016年にプロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE)から41ブランドを買収して以来、CEOの交代が続いており、これで6回目だ。
ナビ新CEOはビーガンスキンケアブランド「オルヴェーダ」を立ち上げたほか、ロレアルに20年間在籍。同社史上最年少のブランドプレジデントとして「ロレアル パリ(L’OREAL PARIS)」と「ランコム(LANCOME)」を担当した。ここ最近のコティのCEO交代の中で、ビューティ業界で長いキャリアを持つのはナビ新CEOだけだ。また、大手ビューティ企業トップ10社の中では唯一の女性CEOにもなる。彼女はもともと男性で、ユセフ(Youcef)という名前だったが、ロレアル在籍中に女性に転換した。
またナビ新CEOは今後、「カバーガール(COVERGIRL)」をはじめ苦戦しているブランドの復調をリードすることを期待される。そのほか、先週ライセンス契約が発表されたキム・カーダシアン(Kim Kardashian)のブランド「KKW ビューティ(KKW BEAUTY)」やカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)の「カイリー・コスメティクス(KYLIE COSMETICS)」との関係に加え、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」「ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)」、ケリング(KERING)、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)などのフレグランスライセンスの関係を強化することも重要な使命だ。自身のスキンケアブランド「オルヴェーダ」はコティとの活動とは別に継続して関わる。
なお、ピーター・ハルフCEOは6月1日に現職に就いたばかりだ。もともとはピエール・デニス(Pierre Dennis)前ジミー チュウ(JIMMY CHOO)がCEOに就任するはずだったが、ハルフCEOが代わりに急きょ就任した。