オンワードホールディングス(HD)の2020年3〜5月期は、売上高が前年同期比34.9%減の422億円、営業損益は21億円の赤字(前年同期は29億円の黒字)、純損益は24億円の赤字(同16億円の黒字)だった。新型コロナウイルスによる主販路の百貨店の休業などが響いた。休業中の従業員の人件費や店舗賃借料など固定費として特別損失24億円を計上した。
国内事業の売上高は同41%減の302億円で、うち主力のアパレル事業は同45%減の約232億円。販路別では百貨店売上高が同71%減の約54億円、SC ・その他販路の売上高は同40%減の約157億円だった。一方、ECの売上高は同50%増の約91億円と大きく伸長。3〜5月期における同社のEC化率は45%、自社EC比率は90%に達した。海外事業の売上高は同12%減の約121億円だった。
21年2月期の業績予想については引き続き開示を見送ったが、「(構造改革による)不採算店舗の整理やEC事業の成長などにより、収益性の改善が進んでいる」という一定の手応えを得た。「今後コロナ問題が落ち着けば下期の黒字転換も展望できる。(6月以降は)特に、商品企画、生産、物流など サプライチェーンの構造改革に積極的に取り組む」。