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デジタルメンズコレでドタバタ対談 3日目は「ミハラ」「ダブレット」でハッピーに 退廃的ムービーの時代観を考える

 デジタルでのオートクチュール・コレクションが終わり、次はパリのメンズ・コレクションがスタートしました。7月9日から5日間にわたって、70近いブランドが新作をオンラインで発表します。そこで今回は、主にメンズを担当している記者が「頑張ってリアルタイムで見てみました」取材を日替わりで担当します。「アーカイブでも見られるのにオンラインで見る意味あるの?」という周囲の視線を感じながらも、「コレクションはライブ感!」と信じて完走を目指します。3日目は海外コレクション取材歴10年以上の村上要「WWD JAPAN.com」編集長と、海外コレクション初取材の大澤錬「WWD JAPAN.com」記者がリポートします。

7月11日(土)17:30(パリ時間10:30) 「ラゾシュミドル」

大澤錬「WWD JAPAN.com」記者(以下、大澤):本日もドタバタ日記スタートしたいと思います。不安ばかりですが、若手の“ファッションバカ”として頑張ります。要さんは、「ダブレット(DOUBLET)」からの参加らしく(笑)。わかりました。若さで頑張りたいと思います!本日のトップバッターは「ラゾシュミドル(LAZOSCHMIDL)」。存じ上げないブランドでしたが、イケメンたちが水着をまとい、プールではしゃいでいるじゃないですか。モデルのPR映像みたいです(笑)尺的には3分と手短かでしたが、初めて見た僕からしたら、ゲイの方に向けた水着ブランドにしか見えなく、調べたらそうでもなさそう。花柄やカラフルな色使いをメインにクリエイションしているのかなと思いつつ、結局、何が伝えたかったのか分からずじまいでした。

7月11日(土)17:30(パリ時間10:30) 「フランチェスコ スマルト」

大澤:次の「フランチェスコ スマルト(FRANCESCO SMALTO)」は、仏・パリ発のスーツブランド。テーラリングといえば英国を思い浮かべますが、そのカッテング技術と縫製を融合したものが同ブランドが打ち出すフランスのテーラリングだそうです。動画では、爽やかな男性と少し強面な男性ダンサーを起用して、宮殿のような場所で撮影。音楽に合わせながらステップを踏み、両モデルがお互いの体を引き寄せ絡め合うシーンは、「ドラマの感動的な1シーンかな?」と思いました(笑)。コレクションに使用した生地は背景に使ったほか、アップで映し出すシーンも。生地に自信を持っているんだなと感じました。パリの象徴、エッフェル塔で締めるのは如何にも。リアルな街並みを映すなど、もう1アクセント欲しかったのが正直なところです。自粛期間が続いた中で、消費者の興味マインドがリラックスアイテムに向かいつつあると言われる中、「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」まで破綻する中、スーツスタイルはどうなるのだろうとも思います。って、そろそろ「ダブレット」始まりますよ〜要さ〜ん(笑)。

7月11日(土)18:30(パリ時間11:30) 「ダブレット」

村上要「WWD JAPAN.com」編集長(以下、村上):失礼しました!今週ちょっと運動不足で、横浜の自宅から自転車で豊洲まで行って、「アシックス(ASICS)」の低酸素ジムで筋トレして、なんて土曜日を過ごしてたら、乗り遅れました。とはいえ、アーカイブで「ラゾシュミドル」も「フランチェスコ スマルト」も見ましたよ。前者は、耽美なゲイの世界でしたね。でも股間にチョウのビキニを筆頭に、どの水着も若干卑猥(笑)。「スマルト」は、僕が思う、「もっともやっちゃいけないムービー」。軽やかな布の動きを表現したいんだろうけど、素肌の上にジャケットを羽織ったダンサーが踊るだけって、何百回も見てきた映像だしリアルじゃない(笑)。「ダブレット」ファンの大澤さんは、とってもハッピーなムービー、どう思いました?デザイナーの井野さんが、主人公のクロシェ編みのクマさんだったことは、始まって30秒でわかったよね(笑)?

大澤:あ、お疲れ様です。お先に配信をビクビクしながらも楽しんでおりました。要さんに来ていただけて、スーパー心強いです!もちろん、わかりました(笑)。デザイナー自身が動画の主人公として出演しちゃうあたり、さすがでございます。井野さんのコミカルな部分が前面に出た動画で、昭和感も健在でしたね。まさに令和の時代も“喜劇王”ですね(笑)。「ダブレット」ファンの僕は、「あ、やべっ、これ欲しい」「この裏返しのクマちゃんニットと、女性モデルが着ているグリーンのシャツと〜」と、消費者気分でも胸を高鳴らせて楽しんでおりました。

村上:僕のオーダーは、「スターバックス(STARBUCKS)」のベテランバリスタを真似たブラックエプロンと、フィナーレで新婦(⁉︎)、新郎(⁉︎)さんが着ていたチュールのフーディ&タンクトップのセット、あとは井野さんが着ていたクロシェ編みのフーディかな(笑)。ムービーは、こんな時だから余計に“ほっこり”しちゃうストーリーでしたね。誕生日でもないのに、みんなにプレゼントを贈るクマが、最後は友達に助けられるホロリとしちゃうストーリー。今の時代感、みんなが共感できる「繋がり」を、ユーモラスなコレクションで表現していたね。「マクドナルド(McDONALD‘S)のフライドポテト風の軍足とか(笑)。「ダブレット」って、ファッション界のTikTokみたい、って思った。大事なことを、小難しく語るんじゃなくて、クスリと笑わせながら教えてくれるカンジ。

大澤:井野さんが着ていたクロシェ編みのフーディとは、さすが要さんですね(笑)。先日、この動画の裏側を取材させていただきましたが、井野さんは「要さんはこれオーダーしてくれるかな〜」と言っていましたよ!僕はこの自粛期間でみなさんがお世話になったであろう、「ウーバーイーツ(UVER EATS)」の配達員さんが持っているバッグをオマージュしたショルダーバッグに一番ウケました。「マクドナルド」は、その「ウーバーイーツ」の代表格ですね。ある意味、最近のトレンドを取り入れています(笑)。ファッション界のTikTok、まさにですね。激しく共感します(笑)。

7月11日(土)19:00(パリ時間12:00) 「ジュン. J」

村上:お次の「ジュン. J(JUNN. J)」は、ちょっと意外なムービーでした。ショーはいつも、爆音クラスの重低音が響くBGMで、モデルは高速ウオーキング。でもムービーは、ゆったりしたペースで、音楽も優しかった。正直コレクションは、いつもどおりボリュームいっぱいのミリタリーやフォーマルで変わらないけれど、「モード全開」としか思えなかったイメージがちょっと変わったかも。「あ、日常に馴染むし、優しいカンジにも着られるかも」ってカンジかな?韓国の風景も良かったね。アイデンティティーをちゃんと伝えようって努力している。

大澤:音楽めちゃくちゃ優しかったですね。正直少し眠くなりました(笑)。僕は動画自体をモノクロで表現しているあたりも、モードを意識しての事なのかなと思いました。リアルな田舎感も詰まっていたほか、商店街で撮影するなど畏まっていない感じが個人的にも良きでした。街中でモデルがウオーキングして撮影するという、“シンプル・イズ・ザ・ベスト”を表現した動画で、日常感とリアルな着やすさが出ていて良かったなと思いました。カラーが一瞬しか見えないな〜とは思いましたが(笑)。

7月11日(土)20:30(パリ時間13:30) 「リーニン」

村上:さて、お次は韓国じゃなくて中国の「リーニン(LI-NING)」。冒頭は90年代、世界で活躍した体操選手のムービーで始まり、「表彰台からランウエイに」というフレーズとともに、2021年春夏コレクションがスタート。「スポーツの次は、ファッションだ!」と気合マンマンです。でも肝心の洋服は、ちょっと食傷気味なラグジュアリー ・ストリートから、未だ脱却できてないかな?一部のモチーフを除くと、案外まだ欧米の価値観で勝負している印象です。そこが、「ザンダー ゾウ(XANDER ZHOU)」には、まだ及ばない。

大澤:冒頭のムービーの体操選手って、創業者の李寧本人ですよね?良くも悪くもスポーツブランドが作る洋服だな、と思ったのが正直なところです。リラックスシルエットやロゴを全面に使ったアイテムなどは、少し時代に乗り遅れている感じが否めませんでした。スポーツブランドとしては歴史がありますが、ファッションの分野ではまだまだかな。

7月11日(土)21:00(パリ時間14:00) 「メゾン ミハラヤスヒロ」

村上:韓国、中国と来たら、やっぱり日本です!「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」で今シーズン初めて、ちゃんとしたランウエイショーを見ました(笑)。でも冒頭のパペットによるファッション・ウイークの雰囲気の再現が可愛かった。プレスはプレス専用の入り口に並んで、リストと照らし合わせて入場とか、ちゃんと実際通りだったし。ランウエイショーはちょっと長いかなぁ〜、とも思うけれど、「ミハラ」好きだし、シンプルな映像だから結構長く見られたね。いつもどおり、三原さんが自由奔放にいろんな洋服を切ったり、貼ったり、割いたりだけど、テーマの「More or Less」通り、てんこ盛りにするか引き算するかの抑揚があってよかった。バンダナ柄の厚底スニーカーは売れそう!そしてちょっと物悲しいフィナーレも印象的でした。「あんなに熱狂してたランウエイショーって、もしかしたら内輪で勝手に盛り上がっていただけなの?」っていうメッセージなのか、それとも、単純にランウエイショーを懐かしんでいるのか?来週ライブ配信番組で、ゲスト出演してくれる三原さんに聞いてみよう(笑)。映像のクレジットロールに、ショップスタッフまで入っていたのは、ちょっと嬉しかった。

大澤:確かにちゃんとしたランウエイショーは初めてですね(笑)。パペットの物語とショーのメリハリがきちんとあって、尺的には長かったけれど、楽しく見れました!リアルなショー会場の流れ、実際のショーでのSNS投稿を忠実に、それをパペットで表現しているのが若者の心もくすぐってくるなあと。僕は批判覚悟で言いますが、このサステナブルを強く打ち出している時代に敢えて、生地を貼ったり切ったり、それをドッキングしているのを見て、ファッションバカとしては、やっぱりこれが“ファッション”だよ!と思いました。それを三原さんが体現してくれた!と勝手に盛り上がっていました(笑)。最後のフィナーレでは、いつものように三原さんが登場して元気づけてくれるのかと思っていたら、すごく物悲しいフィナーレで見ているこっちも寂しい気持ちになりました(音楽も含めて)……(涙)。ショーへの思い入れが強いからこそなのか?やはり観客がいないと寂しいよ〜なのか?是非とも7月17日のライブ配信「着点(きてん)」で本人に聞いてみたいものです。

村上:是非聞いてみましょう。ついでに、フーディにプリーツスカートがドッキングしたワンピースと、バンダナ柄のスニーカーをオーダーします(笑)。

7月11日(土)21:30(パリ時間14:30) 「ダヴィ パリ」

村上:お次の「ダヴィ パリ(DAVI PARIS)」、知らないブランドだったし、映像はめっちゃフレンチで僕は共感しづらいけど、コレクションは好きですよ。暗礁に乗り上げちゃったかもしれない「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMESTER)」が、明るく、今っぽくなったカンジ(笑)。繊細な花のモチーフづかいが、ナイーブな男子像を盛り上げます。映像は、フランス映画の1シーンみたいだったね。「空、、、海、、、愛」みたいな。だいたい僕は、「で⁉︎何⁉︎」ってなっちゃって、スカッとするハリウッド映画とか見ちゃう浅はかなタイプです(笑)。

大澤:想像して膨らませないタイプなんですね。僕は逆に想像してしまう方なんですけれど、この短い動画だと想像も難しいです(笑)。花柄のプリントは繊細で美しかったんですけれど、知らないブランドゆえにインパクトが薄いと記憶に残りづらいですね。クリエイションにしろ動画にしろ、何か目を引くものが欲しかった印象です。

7月11日(土)23:00(パリ時間16:00) 「サルバム」

村上:さぁ、そろそろ「マジでこのまま、リアルタイムにこだわらなきゃダメ?」って時間になってきました。現在23時。「サルバム(SULVAM)」を見たら、「あとは、明日でいいよ〜」なんて言っちゃいそうですが、頑張りましょう。アトリエの目の前という、首都高の下で撮影してるけれど、これは初台あたりですか(笑)?大きくカーブする首都高と直線的なビル、案外多い緑とアスファルト、通過する色とりどりの車。「藤田さんは、こんな風景を見て、本能の赴くままにクリエイションしてるんだぁ」って実感できるムービーでした。色も、素材も、強さも、全部バラバラなコレクション。でも、それが今っぽいと思う。本人の拙い英語も好印象でした。でも、肩の力がどんどん抜けて、気難しさがほとんどなくなってる。半身だけ布がバクハツしてるジャケットルックさえ自然に見えた。個人的には、ピンクのニットベストの色合いと編み目がスキ。

大澤:僕は、近所のコンビニでエナジードリンクを購入してチャージしてきました(笑)。眠気対策です。語り手の藤田さんの慣れていない英語に、僕は正直、親近感が湧きました(笑)。道路の脇で撮影していますが、車を運転している人たちは「何やってるのこの人たち⁉︎」「何で寝転がっているの?」と不自然に思ったでしょうね。想像すると、思わずクスッと笑ってしまいます(笑)。総柄のセットアップや、フォーマルなスーツスタイル、夏っぽい柄の開襟シャツなど、日常着として着やすそうなアイテムが多い印象を受けました。個人的にはシースルーのシャツと、要さんと被りますがピンクのニットベストがタイプでした。要さんとは恐縮ながら、ワードローブが何点か被っているんですよね(笑)。「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」とアディダス(ADIDAS)の“オズウィーゴ(OZWEEGO)”や、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の“TOKIスエット”とか。

村上:大変w。それ、カブると恥ずかしいヤツだから、俺が着てきた次の日に大澤さんは着てきてください(笑)。

大澤:そうですよね、気をつけます(笑)。

7月11日(土)23:30(パリ時間16:30) 「カサブランカ」

村上:「カサブランカ(CASABLANCA)」もいいわぁ。ブランド力、メキメキ上がってるね。トロピカルとテーラード、レトロとコンテンポラリー、エレガントとグルービー、フォーマルとストリート、いつも通りテニスのユニフォームをインスピレーション源にしたスタイルは、着る人次第でいかようにも変化しそう。正直、日本人には難しいアイテム多いけど、プリントシャツは、ティアドロップのサングラスをかけるだけで、「カサブランカ」にしか作り出せない世界に誘ってくれるね。「雨の後の虹」というテーマで、ピュアホワイトのテニススタイルに虹色を加えていくのもスキ。みんな頑張ってロックダウンを乗り越えたから、せめて気持ちくらいは虹色で、グルービーに生きたいよね!そんなメッセージを感じました。

大澤:「カサブランカ」いいですね!昨年、店頭で初めて見て、生地感、デザイン共に良いし、何よりこんなにリアルにプリントって表現できるの?って密かに注目していました。自粛期間が続いて、みんながナイーブになっている中、このバカンス感はたまらんですわあ。気分上がります。あとパール使いも美しいなあと感じました、ネックレスにブレスレット、イヤリング。大振りなパールもいやらしい印象がなく素敵でした。車好きな僕としては、往年の「ポルシェ」のレッドカラーを使っているあたりもセンスあるな〜と服だけでなく車にも見入ってしまいました(笑)。確かに日本人には難しそうな印象を受けますね、アイテム単体だったらいけるのかな?まだまだ国内の取り扱いは少ないけれど、個人的にさらに応援したくなりました。そういえば先日のライブ配信「着点(きてん)」で大塚さんが今後注目のブランド!と挙げていましたね。先輩さすがでございます(笑)。

7月11日(土)24:00(パリ時間17:00) 「アルド マリア カミッロ」

村上:と、テンションが盛り上がったところで、おそらく本日一番の問題作が来たよ(苦笑)。「アルド マリア カミッロ(ALDO MARIA CAMILLO)」。3分のムービーで、出てきたのは1ルック。真っ黒のセットアップ。でも、一回もピントが合わない(泣)。全然わかんない(怒)。世界観がステキならそれでもいいけど、お風呂場にハエがいる部屋で、寝転がるオトコ。。。退廃的にも程がある。新型コロナで1年苦しんだあとの21年春夏、この世界にどっぷり染まりたい人って、ほとんどいないんじゃないかしら?

大澤:これは問題作(笑)。何を伝えたいのかさっぱりですね。暗いし、服見えないし、何が何だか……。現在24時。むしろこの時間に合わせたホラー映画かな?と思いました。ギャー!!とお化けが出てきそうです。いや、出てきた方が印象に残ったかも?動物の鳴き声も不気味で怖い印象を受けました。自然と男とハエに1ルック。。言葉にも詰まります(泣)。尺が短いのが、せめてもの救いでした。

村上:パリはまだ夕方5時だからね(笑)。

7月11日(土)24:30(パリ時間17:30) 「イザベル マラン オム」

村上:「イザベル マラン オム(ISABEL MARANT HOMME)」は、もっと短い1分50秒。会場は、パリ郊外の縦に長〜いビルで、めちゃくちゃ階段があるところ。クネクネ曲がるけど長いランウエイが作れるから、最近はショー会場としても人気です。メンズを立ち上げて間もないブランドにとって、2分弱のムービーは、“知ってもらうきっかけ”としてちょうどいいかもね。得意のエスニックモチーフやボヘミアンは、メンズでも現在。そこにナイロンブルゾンやロゴニットなど、メンズはストリートのムードも色濃いかな?

大澤:とても見やすい印象を受けました。やっぱり尺って大事なのかな?ウィメンズのいいとこ取りをして、良い意味で尖ってない印象を受けました。みんな着れそう。着やすそう。取り入れやすそう。柄物のバケットハットや、ロゴニット、アウトドア色の強いブルゾンなど、最近の消費マインドをくみ取っているのは、さすがベテランブランドだなと感じました。ですがコレクション取材が浅い僕からしたら、アップテンポ過ぎて服のディテールを追うのに精一杯。思わず、一時停止を何回も押してルックをチェックしてしまいました(笑)。

村上:さぁ、オジさんはそろそろ仮眠しようかな(笑)。なぜか今から1時間ちょっと空くんだよね。午前2時の「ゲーエムベーハー(GMBH)」、2時半の「アンドレア クルーズ(ANDREA CREWS)」は、若手記者の登竜門ってコトで(笑)。3時半の「バルマン オム(BALMAIN HOMME)」まで寝ます。オヤスミ〜。

7月11日(土)2:00(パリ時間19:00) 「ゲーエムベーハー」

大澤:わかりました!オヤスミナサイマセ。ここからは若手の僕が頑張りたいと思います!では「ゲーエムベーハー」いってみましょう。冒頭の3分強は語りだけで、画面上はショー待ちの映像。画質がかなり粗い(笑)。敢えてとは分かっていてもこれは先行きが不安です。日本は現在、午前2時。「その声が眠くなるんです、、コレクション発表はまだでしょうか(泣)?」と思っていたら、やっと始まりました。でも案の定、画質が粗すぎ、ディテールが全くもってわかりません……。勘弁してください。スタートはホワイト、ブラック、グレーのスーツスタイルが3ルック。その後はボーダーや色物のTシャツに短パンというカジュアルな装いでまた3ルック。正直、オリジナリティー感もないし、何が良いのか分からない。そしてまた3分強の語りです(笑)。3ルックを提案→3分強の語り。これの繰り返し。いやルックを一気に流すか、語りの一辺倒にするか、どちらかにしてください(怒)。終わってみれば計20分の動画。ルックは計13体。3分で終われる動画なのに、無理矢理引き伸ばした感が満載。見ているこっちは退屈でした。

7月11日(土)2:30(パリ時間19:30) 「アンドレア クルーズ」

大澤:と、要さんに愚痴りたいところでしたが、オヤスミチュウでした。一人で完結しておきます(笑)。続いては「アンドレア クルーズ」。「イザベル マラン オム」の時に、今日一番短いかも。と言っていたらめちゃくちゃ短いのが来ました。53秒。逆にどんなものが見られるんだろうと心を踊らせて再生ボタンを開くと、あらこれまた酷い(泣)。ストリート感満載でユニークなデザインを売りにしているブランドなのに、出てくるのはメッセージが書かれたTシャツのみ。“WE ARE OUR CHOICES(人生は選択の積み重ね)”、“BRIGHTER THE LIGHT,DARKER THE SHADOW(光が当たると、影はますます暗くなる)”、“INTERNAL PEACE(内なる平和)”など全8メッセージを紹介。新型コロナウイルスの影響で、世界が暗い状況にある今を明るくするために!というメッセージ性は伝わるけど、うん、伝わったよ。という感じ(笑)。21年春夏コレクションは、謎に包まれたままです。

7月11日(土)3:30(パリ時間20:30) 「バルマン オム」

大澤:さあ、本日のラストを飾る「バルマン オム」行ってみたいと思います!さすがビッグメゾンというだけあって、冒頭からアーカイブ映像を用いて動画自体が格好良い。仏の若手アーティスト、イセルト(YSEULT)を起用したフェリーでの演出は見事でした。イセルトが歌う自身の曲、Corpsとの相性も抜群で、3分という尺も◎。ただ、正直どれが新作なのかさっぱりでした……。いつもの「バルマン オム」ですけど、要さんどうなんでしょうか(笑)?動画中盤からはデザイナーのオリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)が登場し、エンディングではソーシャルディスタンスを気にせず、イセルトと手を繫いで歩く姿を見て、なんだかほっこりしました。これが本来の姿なのかなと、過去の感動的なショーを思い出したラストコレクションでした(泣)。これにてパリコレ3日目終了です!お疲れ様でした〜!まだまだパリコレ続きますが、元気に楽しく頑張っていきたいと思います。

村上:起きました。おはよう(笑)。「バルマン」は、新作じゃなくて、これまでのアーカイブだったね。メゾン75周年を振り返る、と言いつつ、ほとんど今のクリエイティブ・ディレクターのオリヴィエ・ルスタンが主役だったね。彼は、人前に出ることに物怖じせず、むしろスキなんだろうね。TikTokもやってるし(笑)。最後のカメラ目線がバッチリで、「あ、ルスタンは元気だな」って確認できました。お疲れ様でした〜!

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