ファッション

「メゾン マルジェラ」が52分間の“アーティザナル”のドキュメンタリー映像を披露 アトリエやデザインプロセスを大公開

 「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」は7月16日(日本時間17日)、ユニセックスのオートクチュール“アーティザナル コーエド コレクション (ARTISANAL Co-ed Collection)”2020-21年秋冬の全編映像を公開した。“愛のキスをこめて(Sealed With A Loving Kiss)”を意味する「S.W.A.L.K」と題した52分間に及ぶ動画は、コレクションができるまでのドキュメンタリーとインスタレーションで構成され、ニック・ナイト(Nick Knight)率いる「ショースタジオ(SHOWstudio)」がディレクションを担当した。

 映像ではクリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノ(John Galliano)やメゾンで働くスタッフらのアトリエでの制作風景や、ロックダウン(都市封鎖)中のパリで在宅作業を行う姿などを公開。装着式の小型カメラGoProやドローンを使って撮影し、テレビ電話会議などのミーティング風景も収録されている。現在の先行き不透明な時代に、メゾンのDNAである“匿名性”の対極にある“透明性”をキーワードにしてデザインプロセスを見せたという。

 登場人物は、ガリアーノらメゾンのスタッフやモデルをはじめ、映像を担当したニック・ナイトと妻でプロデューサーのシャーロット(Charlotte Knight)、音楽プロデューサーのジェレミー・ヒーリー(Jeremy Healy)、スタイリストのオリヴィエ・リッツォ(Olivier Rizzo)、メイクアップアーティストのパット・マクグラス(Pat McGrath)、ヘアスタイリストのユージーン・ソレイマン(Eugene Souleiman)らが出演している。

 コレクションは「Hope, heroism and hedonism(希望、勇敢さ、快楽主義)」がテーマだ。新古典主義の彫刻や装飾、ブリッツ キッズ(The Blitz Kids)などの1980年代のニューロマンティックのバンドのスタイルがヒントになっている。シフォンやオーガンジーを使ってドレープを出したドレスや、古着店で購入したジャケットを再構築した、メゾンのサステナビリティを示す “レチクラ(Recicla)”のウエアなどが登場。動画のラスト10分間は世界観を表現したモデルによるインスタレーションに切り替わり、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)の「ヤング・アメリカン(Young American)」が流れる中、サーモグラフィーのような加工や色彩を反転させた実験的なアプローチの映像で締めくくられた。

MAISON MARGIELA x コレクションの記事

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