フランス発のサステナブルビューティブランド「ラ ブーシュ ルージュ(LA BOUCHE ROUGE)」が8月に、アイカラーやパウダーなどを発売する。価格は28〜59ユーロ(日本価格は未定)で、オンラインストアや専門店のほか、フランスのル・ボン・マルシェ(LE BON MARCHE)やギャラリー・ラファイエット(GALLERIES LAFAYETTE)、ドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)、ロンドンのハロッズ(HARRODS)、アメリカのバーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)とザ ウェブスター(THE WEBSTER)、日本の伊勢丹新宿本店で取り扱う。同ブランドはロレアル(L'OREAL)出身のニコラ・ジェルリエ(Nicolas Gerlier)が立ち上げ、マイクロプラスチックを使わないサステナブルなリップスティックからスタート。日本ではジュンが独占販売とマーケティングのパートナーシップを契約し、2019年11月に伊勢丹新宿本店に売り場を開設した。
今回加わるのはマスカラやアイブロウなどのアイメイクアイテムと、ブロンザーやハイライトなどのパウダーアイテムで、開発に2年かかった。中でも開発が最も難しかったという「ル セラム ノワール」マスカラは99%自然由来成分を配合しているほか、パッケージはガラスのボトル、ブラシはトウゴマオイル、キャップもリサイクルした金属で作られている。ジェルリエ創業者は「リサイクルプラスチックをボトルやブラシに使用したくなかった。なぜならリサイクルプラスチックはサステナブルではないから。プラスチックをリサイクルする工程自体が汚染を加速させ、廃棄物を生み出す」とコメントする。
そのほか「ル クレヨン ア ソーシル」アイブロウペンシルはシダーウッドのボディーに、中の処方はキャスターオイルやスクワランを配合。同アイブロウセラムはキャビアエキスや日本産マイクロアルジェ(微細藻類)とピスタチオオイルを含む。ハイライトやブロンザー、アイシャドウなどのコンパクト類はリサイクル可能な金属パッケージを採用し、レフィルが可能だ。
全てのアイテムは既存のリップスティック同様、レザーのケースを付けられるようになっている。このレザーは有名ラグジュアリーブランドのバッグなどを生産するフランスのなめし革工場、タンヌリー ドゥ ピュイ(TANNERIES DU PUY)の残ったレザーを用いている。ビーガンレザーのオプションもあり、どれもイニシャルの刻印が可能だ。
ジェルリエ創業者はビジネスの売り上げを明かさなかったものの、業界筋によると同ブランドの年商は150万ユーロ(約1億8300万円)にのぼるという。売り上げトップの市場はフランス、日本、アメリカで、今後Tモール(TMALL)やSKPを通じて中国に、その次にドバイにも進出予定だ。「創業当時から、われわれはスキンケア効果も持つメイクアップを手掛けてきた。そのため、次はスキンケアをローンチ予定だ」とジェルリエ創業者。また、ハイジュエリーブランドとのプロジェクトも控えているという。