化粧品のコーセーが、デジタル活用を強化している。昨年12月に銀座にオープンしたコンセプトストア「メゾン コーセー(MAISON KOSE)」に最先端“ビューティアトラクション”を導入しているが、今回新たな2つのサービスが加わった。3Dスキャンで撮影した一人一人の顔型に合わせたシートマスクの提供と、毛髪診断システムの結果に基づいたヘアケア製品の提案とスタイリストによる施術だ。独自性の高いサービスの提供を行うことで、一人ひとりに合わせたパーソナライズ美容提案を強化する。
シートマスクは、顔の高解像度3Dスキャン技術を持つシリコンバレーのスタートアップ企業のbellus3Dと協業した「フェイスマスクファクトリー」。3Dスキャン技術で顔の立体構造を分析し、平面展開することでマスクを作成。個々の顔全体や目・鼻・口の部位ごとにフィットするシートマスクのサイズと形状を実現する。パーソナライズなマスク作りは予約不要。
2つ目は、コニカミノルタの協力で、画像処理技術を用いてお客の髪の艶、うねり、ダメージ、ボリュームなどの髪質や毛髪状態を客観的に評価できる毛髪診断システムを開発。診断結果後は、1階のブローバーでお客の髪悩みや理想のヘアスタイルに応じて最適な製品を提案するほか、スタイリストのカウンセリング、最適な製品を用いた施術も提供する。サービスは完全予約制。
「メゾン コーセー」は、日本初展開となる米・化粧品ブランド「タルト(TARTE)」など、同社ブランドを一堂に集積(一部商品を除く)した旗艦店。スキンケアやメイク、ヘアケアなどカテゴリーごとにブランドを横断して配置するほか、デジタルと体験を融合させた新たなコミュニケーションの場をテーマに、異業種とのコラボレーションした取り組みなどを“ビューティアトラクション”と称して展開する。オープン時は。パナソニックと協業した肌分析機能を持つ「スノービューティーミラー」やカシオ計算機と共同開発したネイルプリンターを設置した。