三井不動産による東京・渋谷の複合施設「ミヤシタパーク」が、7月28日から段階的にオープンする。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」をはじめとしたラグジュアリーブランドや日本初上陸のスニーカーショップ「キス(KITH)」、ストリートブランドなどのほか、レコードやアートなどのカルチャー、ビューティ、全長100mに居酒屋やレストランが集まる「渋谷横丁」など、個性的な90店舗が入る。セレクトショップを運営するビームスとデイトナ・インターナショナルも個性際立つ業態を構えた。
ビームスのサーフ&スケートレーベル「SSZ」の“仮店舗”は物流倉庫をイメージ
ビームス(BEAMS)は加藤忠幸バイヤーが手掛けるサーフ&スケートレーベル「SSZ(エス エス ズィー)」のショップをオープンする。2階のポップアップスペースで、9月13日までの期間限定。仮店舗を意味する“テンポラリー ストア オブ SSZ(TEMPORARY STORE OF SSZ)”と名付けられた店内には、加藤バイヤーの私物やZINEが壁を覆いつくし、ビームスの物流倉庫で実際に使用されていた荷捌き用のコンテナや、「SSZ」のオリジナル段ボールを什器として使用する。加藤バイヤーは「やるからにはポップアップといいながらもいつ実店舗を出してもおかしくない店舗づくりをしたかった。ただ、ガチガチに世界観を出すのは『SSZ』らしくない。出張先のアメリカで実際に倉庫を見たときに、店じゃないのに店以上のインパクトがあった。作り込まれた店内よりも実は店の裏側の方がすごく生々しいしリアル。『SSZ』は自分が着たいリアルな服をコンセプトにしているので、そういったリアリティーを感じる内装にしたかった」と話す。
オープン時には、スタイリストの長谷川昭雄による「A.H」と共同で製作した、「ニューエディションファニチャー(NEW EDITION FURNITURE)」製の段ボールから着想したレコードボックス(8万円)や、アメリカの物流倉庫で働いている人たちをイメージしたワークシャツ(1万5800円)とショーツ(1万7000円)、段ボール素材に見えるトートバッグ(6500円)などを店舗限定で販売する。
デイトナは「ファーストハンド」の2号店でサステナブルなモノ・コトを発信
デイトナ・インターナショナルは東京・南青山に構えるサステナビリティを意識したコンセプトストア「ファーストハンド(FIRST HAND)」の2号店をオープンした。店内には、産廃業者から集めた家電の什器や、貯水タンクと水まきホースを再利用したソファなどを設置し、ファッション業界の大量生産・大量廃棄に対して問題提起する。また、みんな電力との協業で自然エネルギーを使った充電サービスなども実施。ガラス越しに見える奥の工房では洋服のリペアなども行う。「1号店よりも視覚的な分かりやすさを重視して、自然エネルギーやリユースを感じられるような店内を意識した」と福留聖樹ディレクターは語る。
「ア ラブ ムーブメント(A LOVE MOVEMENT)」や「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「キャンプ ハイ(CAMP HIGH)」などをそろえるほか、店内の自動販売機ではチームラボとコラボし、佐賀のお茶「エンティ-(EN TEA)」(1000円)を販売。切子のグラスなども並べる。
オープン時にはLA発のサステナブルフレグランスブランド「デッドクール(DEDCOOL)」(8月30日まで)ほか、アーカイブストア「ブルールーム(BLUE ROOM)」による1990~2000年代の裏原宿をテーマにしたTシャツ販売、NYを拠点にするデザインスタジオ「プレースホルダ―(PLACEHOLDER)」のエキシビション(共に8月10日まで)の3つのポップアップイベントを開催する。
購入者には繊維商社の瀧定名古屋の協力で作った、生地の端切れを使ったトートバッグをプレゼントする。
なお、新型コロナ対策としてミヤシタパーク自体の入場には施設の公式サイトからの予約が必要だ。