三菱商事グループのファブレス(自社工場を持たない)メーカー、三菱商事ファッションが、3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)を駆使した服作りのデジタルスキームを開発し、アパレルメーカーやセレクトショップが導入を始めている。
特徴は、2Dパターンを3Dで確認・修正するモデリング技術、生地を正確にスキャンして3D画像に反映させるスキャニング技術、そして3Dのモデリングデータからeコマース掲載用に高精度のCGを短時間で制作するスキームなどだ。パターンCADデータと生地スワッチがあれば、CGを自由に制作することもできる。これにより、サンプル製作のプロセスの削減、先行受注による在庫の削減、ささげ業務の削減、生産工程のリードタイムの短縮などさまざまな手間と時間を節約でき、大量生産、大量廃棄をしないサステナブルな服作り、利益改善、拡大するeコマースビジネスへの効率的な生産スキームの提供などが可能となる。
このデジタルスキームは、4月に同社に開設されたデジタル事業推進本部が開発した。DX(デジタルトランスフォーメーション)が今のサプライチェーンに求められている小ロット、QR(クイックレスポンス)の生産体制確立につながり、OEM(相手先ブランドの生産)、ODM(相手先ブランドの企画生産)のシステム改善にも貢献しそうだ。