ワークマンの2020年4〜6月期業績は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比30.5%増の61億円だった。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言によって一部店舗の休業や時短営業を余儀なくされものの、引き続きプライベートブランド(PB)の機能的なカジュアルウエアやスポーツウエアが活発に売れた。リアル店舗のアパレル小売業が業績を悪化させる中、好調ぶりが際立っている。
FC(フランチャイズ)を中心としたチェーン全店売上高が同26.3%増の364億円、同社の売上高に相当する営業総収入が同24.7%増の256億円だった。緊急事態宣言によってピーク時で時短営業を565店舗、土日・休日の臨時休業を165店舗で実施したものの、人気は衰えることなく、既存店売上高は同22.3%増の高水準だった。都市部に店舗を構えるアパレル小売業は1カ月〜1カ月半ほど臨時休業するケースが多かった。一方、郊外が中心のワークマンは建設・土木作業者の必需品を扱っているため、時短でも営業を継続する店舗が多かった。大幅な増収によって粗利益率も1.6ポイント改善。純利益も同30.4%の41億円に押し上げられた。
先行きが不透明なことから未発表にしていた21年3月期業績予想も公表した。チェーン全店売上高が前期比13.9%増の1389億円、営業総収入が同7.3%増の990億円、営業利益が同14.0%増の218億円、純利益が同16.2%増の155億円と予想する。