三菱ケミカルは東京大学との産学連携により、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けて協働していくことを合意した。
これは、東京大学の未来ビジョン研究センターが8月1日に開設したグローバル・コモンズ・センターの活動に対して三菱ケミカルが寄付を行うとともに、資源の循環・有効活用の観点で素材産業が目指すべきビジネスモデル等について共同研究するというもの。これに伴い、東京大学理事でグローバル・コモンズ・センターダイレクターの石井菜穂子氏が三菱ケミカルのシニア・エグゼクティブ・フェローに就任した。
グローバル・コモンズは、地球環境の持続可能性を確保するため、社会・経済システムのモデルと道筋を科学的に示すことを目標としている。
三菱ケミカルホールディングスグループは“カイテキ(KAITEKI)”というビジョンのもと、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に取り組んでおり、三菱ケミカルは今年4月1日付で、社長直轄の組織としてサーキュラーエコノミー推進部を設けた。三菱ケミカルは地球環境を保全するというグローバル・コモンズ・センターのミッションに賛同し、その活動を支援して協働することを決めたという。具体的な施策は未定だが、三菱ケミカルはウィメンズウエアをはじめインナー、スポーツウエア、寝装品、インテリアなど幅広い用途に繊維を供給しており、ファッション、生活用品の分野でもサーキュラーエコノミーの実現が期待される。