2017年に活動を休止していた「フッド・バイ・エアー(HOOD BY AIR)」は先月、ブランドの再始動を発表した。今後は、毎年テーマを掲げてアイテムを製作する「フッド・バイ・エアー」、シーズンレスなアイテムを販売するD2C業態の「HBA」、時にはゲストデザイナーを招きアーカイブ作品を再解釈する「ミュージアム(MUSEUM)」、アーティストやミュージシャンとコラボレーションする「アノニマスクラブ(ANONYMOUS CLUB)」の4つの軸で活動していくという。
復帰後、初のコレクションとなる“H13A”は、「ミュージアム」から2回に分けて販売する。第一弾は映画「マトリックス(MATLIX)」から着想を得て製作し、映画内に登場する“マトリックス・コード(雨が降るような動きで表示されるコンピュータコード)”を両面に配したパーカやロングTシャツのほか、休止前のブランドを象徴するグラフィックを施したスエットやTシャツなどを用意。価格は55(約5800円)〜295ドル(約3万1000円)で、既に完売品も続出している。第二弾は、レザーを使用したパンツやジャケットなどを9月に販売する予定だ。共に「フッド・バイ・エアー」の公式オンラインストアで取り扱う。
デザイナーのシェーン・オリバー(Shayne Oliver)は、「『フッドバイエアー』は13年前に、若い黒人のクリエイターたちにより誕生した。同ブランドは、誰もやっていない現代的な活動を行い、リスクを恐れずに、“これからの前衛”であるために存在する。つまりブランドではなく、新しい集団組織なんだ。古いものを壊しながら、新しいものを生み出し、その過程でアイデアや対話を広げていくことで、われわれは違う世界を創り出していく」という。
シェーンは07年にTシャツの制作をスタート。08年には一旦活動を休止したが、12年に再開し、カニエ・ウエスト(Kanye West)やエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)、リアーナ(Rihanna)らセレブの支持を得て、カルトなストリートブランドになった。またブランド休止中は、「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」のメンズ&ウィメンズ・カプセル・コレクション、「ディーゼル(DIESEL)」や「ロンシャン(LONGCHAMP)」とのコラボコレクションを発表していた。