美容ディーラー大手のガモウ関西は8月31日、ヘアデザインコンテスト「三都杯」をオンラインで開催する。
「三都杯」は、今年で25周年を迎えるコンテストで、回を重ねるにつれエントリー数が上昇し、競技レベルも業界屈指の大会となり注目を集めている。今回は「#クリエイションを止めない」というコンセプトで、例年通りのリアルイベントではなく、“らしさ”を残しつつ、今できる形に合わせてZoomを使用したウェブライブコンテストとして開催する。
「三都杯」の特徴は、ファッションの世界で例えると“コレクション”をイメージしていることだ。コレクションは、デザイナーが時代の流れを感じとって、そこに自分のメッセージを込めて作品を発表する場。コレクションで発表された服をそのまま着て街を歩いている人は極めて少ないが、そこから発信されたエッセンスが落とし込まれてリアルクローズへとつながっていく。「三都杯」はビューティにおける同様のポジショニングを目指しており、今回は「WWDジャパン」からインスピレーションを得た“プロテクション&タフネス”というテーマのもと、時代性を感じさせつつ、次世代を切り開くような新鮮なヘアデザインを競い合う。
開催する競技部門は、オフィシャルデザイナーズ部門、ライジングデザイナーズ部門、スチューデント部門の3部門。最もハードルの高いオフィシャルデザイナーズ部門は2ラウンド方式となり、今回の予選大会でファイナリスト6人を決定し、12月の決勝大会で各賞が競われる。
選手は参加競技スタートから終了まで、各店・各自宅でZoomを使いカメラの前で競技。競技終了後、写真をインスタグラムで指定のハッシュタグとメンションを付けて投稿する。競技の様子は無料ライブ配信(ユーチューブを予定)する。
今回の大会について、ガモウ関西の川端将介・教育サポート部部長は「いつの時代も美容師の本質は“技術とデザイン”にあるが、コロナ禍で全国ほとんどのイベントやコンテストがなくなってしまい、美容師のクリエイションする機会、挑戦する機会がなくなってしまった。『三都杯』を今できる形=オンラインで開催することにより、全国の美容師に対し挑戦する機会を提供し、また自身では参加しなくても見学することで、美容師としての原点を思い起こすきっかけになればと考えている」と話し、その意義を強調した。
また、リアルイベントをオンラインに落とし込むにあたり苦労した点に関しては、「イベントの中でもコンテストというジャンルであり、リアルの方が良いというのは重々承知の上で、デザイナーが作った作品をどこまでリアルと同じ状況に近づけて評価できるかがポイントだと考えた。今回は写真と動画でのジャッジとなるが、あくまでモデル&ウィッグコンテストであり、フォトコンテストにならないようにという設定の落としどころに苦労した」と語った。