バッグメーカーのバルコス(鳥取県倉吉市、山本敬社長)は8月28日、東証TOKYO PRO Marketに新規上場を申請した。上場日は10月2日を予定している。
バルコスは1991年に設立。バッグブランド「バルコス(BARCOS)」「バルコスジェイライン(BARCOS J LINE)」「ハナアフ(HANAA-FU)」「バルコスブルー(BARCOS BLUE)」などを抱え、ハンドバッグや財布などの皮革商品の企画・デザインを行い、国内外で販売している。07年にスタートした「ハナアフ」は、折り紙からインスピレーションを得た6通りに変形できるバッグ“アリエス(ARIES)”が注目を集め、アメリカやアジアなど、世界中の百貨店やセレクトショップで扱われている。生産では中国・広州に自社サンプル専門工場を構え、迅速で大量にサンプルを制作できる体制を有している。
20年12月期の見通しは、売上高が前期比44.3%増の44億円、営業利益は同51.9%増の4億7200万円、経常利益が同52.7%増の4億5100万円、純利益が同81.6%増の2億9100万円を見込む。新型コロナウイルスの影響で店舗事業が苦戦を強いられているが、鳥取県が行う新型コロナウイルス感染対策事業のマスク販売あっせんに協力したことや、オンライン事業の強化などで店舗事業の損失をカバーした。また、19年12月期の総資産額は19億1400万円、純資産額は6700万円で、自己資本比率は3.5%だった。資本構成は山本敬社長が80.7%、山本社長の資産管理会社のグリーンが19.3%を所有している。