東京都渋谷区が渋谷区商店会連合会、渋谷区観光協会、渋谷未来デザインと共に立ち上げた「YOU MAKE SHIBUYAクラウドファンディング」は10月17日、渋谷区公認のECモールを立ち上げる。コロナ禍によるインバウンド(訪日外国人客)減、来街者減に苦しむ区内のファッション事業者の支援が目的で、区内に直営店や卸先を持つブランドやデザイナーが主対象。モール出店のための初期費用は不要とし、「集客や販促はモール主体で行うことで、小規模なブランドやデザイナーでも出店しやすいようにする」と、同クラウドファンディング広報担当はコメントしている。
同ECモールは、毎年3月、10月に渋谷区で開催してきた街をあげたファッションイベント「SHIBUYA HARAJUKU FASHION FESTIVAL(以下、シブハラフェス、プロデューサーは松井智則ワンオー社長。前身は2011年にスタートしたシブフェス)」と連携して運営。今後は同ECモールとしてまとまった形で、中国など海外大手ECモールへの出店も目指し、失われたインバウンド消費を取り戻す。モールが立ち上がる10月17日と翌18日には、「シブハラフェス」の一環として、渋谷区による配信プラットフォームを使ったデジタルファッションショーも開催。デジタルショーとECモールをつなげる狙い。ECモールへ出店するブランドやショップは9月から本格的に募集する。
「YOU MAKE SHIBUYAクラウドファンディング」は、コロナ禍に苦しむ渋谷区内の事業者を支えるために7月22日にCAMPFIRE上でスタート、9月6日まで。8月31日現在で約1400万円が集まっており、渋谷区予算から拠出する1億円とあわせてさまざまな支援を行う。ファッション産業と同様に打撃の大きいエンターテインメント産業支援としては、渋谷区公認の配信プラットフォームを構築するとともに、区内の文化施設でのオンライン配信環境整備などを進めていく。