コンビニ大手のローソンはこのほど、ナチュラルローソンで洗剤の量り売りのテスト販売を開始した。ニュージーランドの自然派洗剤ブランド「エコストア(ECOSTORE)」の食器用洗剤、洗濯用洗剤、デリケート用洗剤、柔軟剤の4種類が対象だ。直営店の東京・芝浦海岸通店、神宮外苑西店を皮切りに、9月には病院内に展開するナチュラルローソン店舗への導入も予定する。
今回の量り売りはセルフ方式で、客自身が売り場に設置してあるはかりで必要な量・価格を確認しながら商品を充塡し、充塡後に発行されるシールを容器に貼りレジで会計をする。容器は市販品など持参したものを使用することができ、マイボトルを持たない人向けに無料の容器を3種類、今回のサービス向けに用意した。専用に開発したはかりは一般の人でも扱いやすいよう、また洗剤の種類など視覚的にも操作しやすいように工夫を凝らした。ボトル満杯でなくても少量から購入することができ、香りを確認するためのお試しニーズにも対応する。
ナチュラルローソンでは昨年9月から「エコストア」の取り扱いを開始。主な購買層は20~40代の女性で女性比率が8割を占め、コロナ禍で在宅時間が増加した影響もあり、7月度の洗剤カテゴリーの売上高は前年同月比2倍以上に伸長している。
ローソンでは2030年までに17年度比で容器包装プラスチック使用量を30%削減することを目標としており、これまでにマチカフェの飲料商品の一部を紙コップに変更したほか、おにぎり包材を変更するなどプラスチックの削減に取り組んでいる。今回その一環として、量り売りの知見を持つ「エコストア」のセルフ方式によるテスト販売導入に至った。半年をトライアル期間とし、洗剤の量り売り導入店舗の拡大や、さらにナッツ類など食品や他のカテゴリーへの拡大も検討する。
「エコストア」はマッシュホールディングス傘下のエコストアジャパンが展開する。「エコストア」としては、取扱店舗の中で量り売りを提供しているのは直営8店舗に限られ、充塡も販売スタッフが行っている。セルフオペレーションが確立されコンビニでの利用者が増えれば、同ブランドが目指す量り売り文化の普及に向けた大きな一歩となる。