埼玉県・所沢駅直結の商業施設グランエミオ所沢が9月2日に第2期の開業をする。ビューティやファッション、飲食など49店舗(うち30店舗が地域初出店)が出店。3月に開業した第1期77店舗と合わせて126店舗がそろい、周辺エリアで最大規模の商業施設となる。初年度売上高は130億円を目指す。
所沢駅は1日の乗降客数が10万人を超え、商圏人口は34万人。さらに周辺にある西武園ゆうえんちやメットライフドームのリニューアル、ところざわサクラタウン(KADOKAWA運営の複合施設)の開業が控え、都市開発が進んでいる。その中で、所沢駅も2日に新たらしくなって新改札ができ、利便性や回遊性が向上する。「所沢は豊富な人口ボリュームと駅周辺に商業集積余地がまだある。大型競合施設も少なくポテンシャルを有する。一方で西武線沿線外の人からの認知度が低い。グランエミオ所沢を通じ、沿線外への魅力発信の輪を広げたい」と川上昇司・西武プロパティーズ開発事業部課長は語る。
グランエミオ所沢は“都会的進取の風土”と“豊潤な自然・田園”が交差する場として、沿線のランドマークとなる施設。店舗面積は約1万8500平方メートルで、地上1~4階の4層構造。屋上庭園のほかレストスペースを随所に設け、居心地のよい空間を目指す。
西武線沿線初のイセタンミラー
ビューティ関連では西武線沿線初となるイセタン ミラー メイク&コスメティクス(以下、イセタンミラー)が改札前の好立地に出店。売り場面積は約137平方メートル。イセタンミラーの常設として初の「アテニア(ATTENIA)」「オサジ(OSAJI)」を扱う。「郊外店であるためスキンケアブランドも加えた」(門脇奈美・三越伊勢丹化粧品グループ マーチャンダイジング部 イセタンミラー マーチャンダイザー)。また近年はコスメをプレゼントし合う傾向があるため、イセタンミラーとして初めてギフト編集コーナーも設置けたほか、「アディクション(ADDICTION)」「THREE」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」など合計16ブランドをそろえた。製品構成はメイクが70%、スキンケアが30%となる。
イセタンミラーは「乗降客数や商圏人口、ターゲット層のボリュームなど基準を設けて出店している。グランエミオ所沢周辺地域は開発も進んでいるため、売り上げ拡大が期待できる」(橋川隼人・同)という。
オリーブツリーの下で接客「ロクシタン」
「ロクシタン(L'OCCITANE)」も沿線初出店。「首都圏から離れた西東京エリアへの出店を以前から計画しており、所沢駅周辺のマンション開発の活発化によって居住者の増加が見込めるなどポテンシャルを感じた」(PR担当者)という。通常の店舗に比べ約1.8倍程度の売り場面積で、店内にはプロヴァンスを象徴するオリーブツリーをはじめ、イモーテルの花やラベンダーのディスプレーを施した。同店限定でオリーブツリーの周囲にベンチを置き、着席によってBAによる製品を紹介するカウンセリングコーナーを設けた。そのほかオープン1カ月はハンドクリームに限定刻印サービスも実施する。
“主治美”となる「フェイス デコ アヴェダ」
埼玉県に本社を構え7店舗のヘアサロンを有するヘアセキグチは、初めてのアヴェダサロン「フェイス デコ アヴェダ」を出店した。沿線でアヴェダサロンは初となる。セット面が9席、個室1室を設ける。「当社は、主治医のようにお客さまの生活に欠かせない“主治美”として、お客さまの美に寄り添い共に歩み続けている。『アヴェダ(AVEDA)』の環境に配慮した取り組みを含めホリスティックな美しさを追求する姿勢が当社の考えと合致した」と鈴木貞一郎ヘアセキグチ全店舗総店長は述べた。