「ナイキ(NIKE)」は9月17日から、初のマタニティーライン“ナイキ エム(NIKE M)”を自社ECサイトで販売する。アイテムはタンクトップ 45ドル(約4700円)、スポーツブラ 55ドル(約5700円)、レギンス 60ドル(約6300円)、トップス 85ドル(約9000円)の4種類を用意。レギンスはウエストバンドを太めに作ってあり、妊娠中は体に沿って伸び、産後には折りたたんで着用できる。スポーツブラとトップスはそれぞれ授乳も可能だ。
素材は70素材の中からテストを行い、リサイクルされたブロンズなど9種に絞った。それぞれのアイテムで、レギンスは83%のリサイクルされたポリエステル、タンクトップは88%のリサイクルされたポリエステル、トップスは78%のリサイクルされたポリエステルと10%のオーガニックコットンを使用。いずれも優れた伸縮性を持ち、汗などを吸収しながら湿気を逃す効果があるという。
これまでにも「ナイキ」は幅広いサイズを展開することでインクルージョン(包摂・包括性)を打ち出してきたが、今回の取り組みでその流れをさらに推し進める。新コレクションは妊娠中または産後のアスリート30人の協力を得て意見やアイデアを募り、開発に至るまで世界中から15万のスキャンデータを集め、妊娠を通して起こる身体の変化をリサーチして開発された。
同ブランドは、「女性のスポーツにおけるキャリアで、母親になることはブランクではなく新たなステージへのスタートであるべきだ」とコメント。19年には妊娠した選手へのスポンサー料を減らしたことから批判を浴びたこともあったが、その後12カ月間の成績ベースの支払いの減額を廃止し、20年現在その期間は18カ月になっている。